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(漫画)amazonで購入する際絶対に気をつけるべき点を漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ

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(漫画)amazonで購入する際絶対に気をつけるべき点を漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ

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アマゾンで増える「送料ぼったくり」被害 “誰だって気づくはず”の手口のウラ側

「価格が安いと思って購入してみると、実は送料が相場よりも高かった」──Amazonで“ぼったくり”な送料を設定する業者から、意図せずに商品を購入してしまう被害が後を絶たない。程度の違いこそあれ、ネット通販サイトが広く使われるようになってから、オークションサイトなども含めて時折見かける商法だ。ところが最近、“程度の違い”とは言えないほどの送料、例えば数万円を上乗せしている例が数多くみられるようになっている。Amazonで“ぼったくり”な送料を設定する業者が増えている(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)「そんなバカな送料の設定で売れるはずがない」「プライム配送の製品しか検索しないから、僕は引っ掛からないよ」──と考える方が多いのではないだろうか。

おおむねその通りなのだが、それでもこの仕組みに気付かずに、注文してしまう例が少なくない。

 なぜ、そんなあからさまなシカケに引っ掛かってしまうのだろうか?

問題の本質は……

 実は、この法外な送料の設定は、必ずしも法外な価格を支払わせて利鞘を儲ける意図で行われているわけではない。多くの場合、かなり割高にはなっているものの、商品との合計金額は法外とは言い切れない価格になっていることが多い。

 あまりに常識から外れた価格になることで問題が大きくなることを避けたい意図からだろう。実はそこは問題の本質ではない。高い送料は、業界用語でいう“カートを取る”ための工夫なのだ。

 

ゲーム感覚で“カートを取る”業者たち

 “カートを取る”とはどういうことなのか。

 ご存じの通り、Amazonの販売ページでは同じ商品を多数の流通業者が販売している。Amazon自身が販売しているものもあれば、Amazonの流通システムを利用したメーカーや代理店、あるいは既存販売店やブローカーのような業者も相乗りしており、消費者はその中から自由に販売者を選んで購入できる。

 そうした競合関係の中で、顧客が自分たちを販売者として選んでカートに商品を入れることを“カートが取れる”と表現する。カートを取るために最も効果的なのが、相乗りの販売ページでリストのトップになり、そのページを表示した時に最初に選ばれる販売者になることだ。

Amazonで売り上げを伸ばすには、“カートを取る”ことが重要(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 複数の販売者が同じ商品ページに相乗りしている場合、以前は製品価格と送料の合計が優先順位を決めていたが、今年4月ごろからシステムの振る舞いが変化し、製品価格が最も安い販売者がリストの筆頭に来るようになった。

 つまり、商品価格を安くすることでリストの筆頭になれる。そのため、送料を水増しすることで帳尻を合わせる業者が増えているのだろう。

 「出品業者の掲示板では、“今日は結構カートが取れたよ”などと情報交換がされてるんですよ。われわれのような古参の出品業者は、Amazonマーケットプレイスの仕組みを使い、ゲーム感覚で売り上げを出そうという出品者の自慢話を苦々しく読んでます」

 そう話してくれたのは、あるAmazonの古参出品者だ。彼は、安全基準を満たさない偽装モバイルバッテリーや偽物の相乗り販売など、登録業者がAmazonの仕組みを使って製品を販売できるAmazonマーケットプレイスを悪用する販売業者の情報を、数年前から定期的に提供してくれている。

 なぜ「苦々しく」感じているのか。

 それは、Amazonの販売システムの仕組み、特徴を使ってゲーム感覚でカートを取る出品者によって、真面目にAmazonを通じて商品を販売してきた業者にも不利益が生じているからだ。

真面目な販売者がとばっちりも カート取得合戦の被害

 Amazonマーケットプレイスを巡っては、実際にはPSE基準を満たさないバッテリーなど電源製品が販売される問題や、他ジャンルの低価格製品で良品とレビュー評価点を稼いだ上で後継製品として全く異なる製品を登録し売り抜ける手口、さらに特許侵害や著作権侵害が強く疑われる製品や模造品、類似品の出品問題など、さまざまな問題が発生し、今も本質的には問題解決していない。

Amazonマーケットプレイスを巡り、さまざまな問題が起こっている(画像はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

 Amazon側も対策を施していないわけではないが、偽物を販売する業者ではなく、以前からオリジナル製品を販売してきた出品者のアカウントを凍結するケースも後を絶たないなど、真面目に販売に取り組んできた業者も巻き込まれ、不利益を被っている。

 それでもAmazonマーケットプレイスに頼る出品者が多いのは、利用者が多いことに加え、それぞれのECサイトごとに長所もあれば短所もあるからだが、カートの取得合戦は直接的に消費者に被害をもたらす可能性もある手法であり、もっと広く知られる必要がある情報といえる。

 カート取得合戦の手法として送料水増しを取り上げたが、他にも(こちらも以前からある古典的手法だが)納期を可能な限り遅らせることで価格を下げる手段も横行している。新製品発売後のピーク時を避けて調達価格を下げたり、在庫を一切持たずに注文を受けてから流通させることでコストを下げて利鞘を稼ぎ、表面価格を下げてカートを取ろうというわけだ。

複数商品を一度に購入する際に“紛れ込んで気付かない”ことも

 例えば、ある有名マイクロフォンメーカーの人気ワイヤレスマイクアダプターは、送信機1台のセットが3万8800円、2台5万2800円がおおよその相場だ。送信機1台の価格は3万8000円でPrime配送対応。ところが同じページには、バリエーションモデルとして送信機2台のセットが1万1778円で販売されているように見える。

そちらには「Prime」のマークはないが、Prime限定で検索して送信機1台モデルを選んだ消費者が、そのバリエーションモデルをクリックすると筆頭の販売者として選択肢として選ばれるのは、Prime非対応の1万1778円で販売する業者に”自動的に”切り替わる。ちなみにこの販売者が設定する送料は5万8000円。納期は2~3週間で、発送には6~7日も要すると書かれていた。

 別の事例では著名ブランドの外付けハードディスクが、3テラバイト・5テラバイトモデルだけ他のモデルに比べて低価格に設定されていた。1テラバイト・2テラバイト・4テラバイトの3つは妥当な価格設定で「Prime」マークが見えるが、残りの2つのモデルだけ割安なのだ。

3テラバイトと5テラバイトのみ格安になっている(Amazon販売ページよりキャプチャ)

 こちらはワイヤレスマイクシステムとは異なり、あまり極端な価格設定にはなっておらず、4テラバイトモデルの1万5691円に対し、5テラバイトが1万2343円。確かに安すぎるが、Amazonの場合、もっとも多く流通している人気バリエーションの方がお買い得に設定されていることもあるため、コロッとだまされる人はいるだろう。注文すると2万6000円の配送料が付加される。

5テラバイト選択時の送料(Amazon販売ページよりキャプチャ)

 実はPCパーツにはこうした送料水増しが多く、メモリモジュールや電源ユニットなどにもよくみられる設定だ。これらの製品はまとめて1台分を注文することも多く、他のパーツに紛れて異常な送料に気付かないケースもあるかもしれない。

システムの改修も追い付かない? 悪質業者とのイタチごっこ

 送料の水増し請求に関して、最も古くから行われていたの古書の販売だろう。

 古本は同じタイトルに対していくつも存在し、同じような価格で多数のリセラーが並ぶのが当たり前。その中で1円に設定することで目立たせ、送料を多めに取ることで採算を合わせていた。少なくとも当時は法外な価格はつけられておらず、単なる商売上のコツのような形で使いこなしていた出品者が多かった。

 しかし、上記の例は明らかに許容範囲を超えたものだ。

許容範囲を超えた“送料ぼったくり”が増えている(Amazon販売ページよりキャプチャ)

 実はAmazonマーケットプレイスの本来のルールでは、高すぎる送料設定は削除対象となる場合がある。実際に出品者が交流する掲示板では、数千円の送料を設定した商品が出品停止されたとの訴えも見つけることができた。おそらく過度な送料設定に関して、自動的に発見して対策するアルゴリズムが動いていると想像される。

ではなぜ法外な送料の出品者が放置されているのか。実際にそのように明記されているわけではないが、おそらく送料水増しの検出ツールが国内に拠点のある出品者にしか機能してないのではないだろうか。海外発送であれば、その商品によっては数万円の送料となるケースも想定できるからだ。

 しかし、現実に法外な送料の出品者が放置されているケースがあるのは明らかだ。海外発送であれば、その商品によっては数万円の送料となるケースも想定できるため、海外業者が除外されている可能性もあるが、国内の登録住所でも数万円の送料設定を放置されている例を見かけた。なんらかの抜け穴があるのかもしれない。

 なお、届いた商品に問題がない場合、返品する場合は購入者都合による返品となる。商品の代金は返ってくるが配送料は戻らないルールだという。万が一、詐欺などの“トラブル”として認められた場合でも、送料を含めてAmazonが保証する金額は30万円が上限であることは覚えておきたい。

 Amazon側はプラットフォームとして提供している立場から、マーケットプレイス出品者に明確なルールを示した上で、システム上で悪質な業者を検出する技術開発や運用に取り組んでいることは確かだ。しかし一方で、不利益を被っている消費者、ルールを守っている良心的な出品者が数多くいることもまた事実である。

 プラットフォームとして流通基盤を提供しているだけとはいえ、そこに手数料は発生している。今回の問題に特化して言及するならば、送料にさえ手数料が発生しており、モラル的な観点からもAmazonにも監督する責任の一端はあるといえるだろう。ありきたりの言い方だが、正直者がバカを見るシステムとはならないよう改善に努めてほしい。

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