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(漫画)コーヒーを毎日飲むとどうなるのか漫画にしてみた(マンガで分かる)

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毎日のコーヒーが不整脈リスク低下と長寿に関連、3件の研究から明らかに

 毎日の2〜3杯のコーヒー摂取は、心疾患や危険な心拍リズム(不整脈)のリスク低下だけでなく、長生きとも関連することが、3件の研究から明らかにされた。この傾向は、心血管疾患の有無にかかわりなく認められたという。アルフレッド病院およびベーカー心臓・糖尿病研究所(オーストラリア)のPeter Kistler氏らによるこの研究結果は、米国心臓病学会年次学術集会(ACC.22、4月2〜4日、米ワシントン/オンライン開催)で報告される予定。

 1件目の研究は、UKバイオバンクのデータを用いて、心疾患の既往のない38万2,535人の男女を10年間追跡し、コーヒー摂取と心疾患や脳卒中発症との関連を検討したもの。対象者の平均年齢は57歳で、その半数が女性だった。毎日のコーヒー摂取量については質問票の回答を基に、0杯、1杯未満、1杯、2〜3杯、4〜5杯、5杯超の6群に分類された。その結果、コーヒー摂取のベネフィットが最も大きかったのは1日に2〜3杯の摂取で、冠動脈疾患、心不全、不整脈、全死亡のリスクが10〜15%低下することが明らかになった。また、脳卒中や心臓関連死のリスクが最も低かったのは、コーヒーを1日に1杯摂取している人だった。

 

 2件目の研究では、試験開始時に心血管疾患の既往があった3万4,279人を対象に、1件目と同様の検討が行われた。その結果、1日に2〜3杯のコーヒー摂取はコーヒーを全く摂取しない場合と比べて、死亡リスクの低下と関連することが示された。また、心房細動や心房粗動患者では、コーヒー摂取の及ぼす影響がしばしば懸念されるが、この研究では、コーヒーの摂取量にかかわりなく、心房細動や心房粗動などの不整脈のリスクがコーヒーの摂取により増加することは確認されなかった。1日に1杯のコーヒーを摂取する心房細動患者では、コーヒーを摂取しない人に比べて、死亡リスクが20%近く低いことも示された。

 3件目の研究では、摂取するコーヒーの種類(インスタントコーヒーか豆を挽いたコーヒー、カフェイン入りかカフェインレス)により心血管疾患のリスクとの関連に違いがあるのかが検討された。その結果、豆を挽いたコーヒーかインスタントコーヒーかにかかわらず、1日に2〜3杯のコーヒー摂取は、不整脈、冠動脈の閉塞、脳卒中、心不全のリスク低下と関連することが明らかになった。また、死亡リスクの低下は、検討した全種類のコーヒーで認められた。さらに、カフェインレスのコーヒーの摂取は、不整脈のリスク低下とは関連していなかったが、心不全以外の心血管疾患の発症リスク低下と関連していた。Kistler氏は、「この結果は、コーヒーを飲むのならカフェイン入りの方が好ましいことを示している。カフェインレスコーヒーを選んだからといって、カフェイン入りコーヒーを摂取した場合よりも心血管疾患にベネフィットがもたらされるわけではない」と述べている。

 以上のような結果からKistler氏は、「コーヒーを摂取すると心拍数が上がるため、心臓の問題を悪化させるのではないかと心配する人もいる。しかし今回の研究から、毎日のコーヒー摂取は、心疾患の有無に関係なく、むしろ健康的な食生活の一部として推奨すべきものであることが示唆された。コーヒーの摂取は、無害であるか、あるいは心臓の健康にベネフィットをもたらすかのどちらかだ」と話す。

 今回の研究には関与していない、米Ahmanson-UCLA心筋症センターのGregg Fonarow氏は、「過去のUKバイオバンクのデータを利用した研究では、コーヒーを1日に8杯摂取しても、死亡リスクの低下と関連することが報告されていた。この結果は、カフェインの代謝速度とは関係していなかった。また、摂取するコーヒーが、インスタントコーヒー、豆を挽いたコーヒー、カフェインレスコーヒーのいずれであっても、結果は一貫していた」と説明する。その上で同氏は、「今回の研究結果は、このような過去の研究報告を補強するものだ」と述べている。ただし同氏は、この研究は観察研究であるため、コーヒー摂取の保護効果が証明されたわけではないことも念押ししている。

 なお、学会発表された研究結果は、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは一般に予備的なものとみなされる。

[HealthDay News 2022年3月24日

毎日のコーヒーが不整脈リスク低下と長寿に関連、3件の研究から明らかに|Beyond Health|ビヨンドヘルス

 

「コーヒー悪者説」はどのように生まれ覆されたか "コーヒー悪者説"が覆された歴史――東京薬科大学名誉教授 岡 希太郎さんに聞く【後編】

以前は「カラダに悪い」と言われていたコーヒーが、最新の研究により「カラダにいい」ことが明らかになっている。いつごろから認識が変わってきたのか。前回に引き続き、12年間にわたりコーヒーの薬理効果を研究してきた"コーヒーの伝道師"岡希太郎(おか・きたろう)さんにコーヒー悪玉説が覆った経緯などを伺った。

昔は発がん性があると考えられていた

――前回の記事ではコーヒーの健康効果についてお話を伺いました。「コーヒーが健康にいい」という認識が定着したのは比較的最近のことのように思います。個人的な印象ですが、20~30年くらい前は、カラダに悪いという印象が強かったように思います。いつごろから変わったのでしょう。

岡さん 「コーヒーが健康にいい」と言われるようになったのは、ここ10年ぐらいのことです。それまでは、医師の間でも「健康のためにコーヒーは控えたほうがいい」という意見が多くありました。

コーヒーは、昔は「がんを促進する食品」と思われていたんです。コーヒーは見た目も黒いですし、カラダにいいイメージは持ちにくかったのでしょう。

岡さん 日本の病理学者、山極勝三郎博士は、1915年に世界で初めて人工的にがんを作り出すことに成功したのですが、彼は、煙突掃除夫に皮膚がんの罹患者が多いことに着目して、すすの成分であるコールタールをウサギの耳にひたすら塗り続ける実験を行いました。ほかの研究者が半年、1年であきらめる中、彼は3年間コールタールを塗り続け、世界で初めて人工的にがんを発生させることに成功しました。コールタールが発がん性物質だということを明らかにしたわけです。

コーヒーは真っ黒だし、焙煎して焦がすから、何となくコールタールに似ていますよね。コーヒーは発がん物質に違いない、という考えが世の中に広まって行ったのです。

調べ始めたら、実は「カラダによかった!」

岡さん コーヒーは欧米を中心に多くの人に飲まれていましたから、当然、コーヒーのカラダに対する影響を調べる研究も盛んに行われました。そして実際に研究を進めたところ、出た結果は逆だったのです。つまり、コーヒーはがんだけでなく、生活習慣病を防ぐし、パーキンソン病などの神経疾患も予防するようだ、といったポジティブな研究成果がどんどん発表され始めたのです。

12年間にわたりコーヒーの薬理効果を研究してきた"コーヒーの伝道師"岡希太郎さん

私が研究テーマをコーヒーに絞ることに決めたのは2004年のことです。当時、コーヒーが健康にいいという研究が世の中に出始めていて、そこに関心を持ったわけです。

2002年には、オランダのヴァン・ダム教授らが「コーヒーを1日7杯飲む人は、1日2杯以下の人に比べて2型糖尿病の発症リスクが50%下がる」という報告を出しました。同教授の追跡調査によって、「コーヒーを1日6杯まで飲んだ人でも、がんや心血管疾患などあらゆる原因による死亡リスクには関係しない」という結果が出ています。

2005年には、日本の国立がん研究センターから「コーヒーをよく飲んでいる人は肝臓がんの発症率が低い。1日5杯以上飲む人は肝臓がん発生率が4分の1になる」という発表も出ました。

「コーヒー悪者説」は、このように続々と明らかになる研究成果によりひっくり返されることになるのです。今では、医者の間でもコーヒーの健康効果は広く認知されるようになりました。例えば、肝臓関係の医師なら、コーヒーは肝臓にいい効果を及ぼすから、1日1~2杯程度を飲むことを勧めるという人が増えました。

津軽藩士の命を救ったコーヒー

――コーヒーはカラダに悪いという前提で研究が始まったのに、出てきた結果は逆だったのですね。科学の進歩で従来の常識が逆転することはありますが、コーヒーはその典型ですね。

岡さん もっと以前は、コーヒーは「くすり」として扱われてきたのですよ。コーヒーが9世紀から10世紀ごろ アフリカ・エチオピアからアラビア半島にわたってきたとき、イスラム教の僧院ではコーヒーを秘薬として珍重したのです。コーヒーを飲めば徹夜の修業にも耐えられるためです。

日本にコーヒーが入ってきたのは江戸時代のことですが、コーヒーはビタミン不足による壊血病に効くという記録が日本にも残っています。

江戸時代末期の文化2年(1805年)。帝政ロシアは植民地を開発しようと、当時鎖国していた日本の蝦夷地(北海道)周辺にまでロシア船を出没させていて、これに対抗するため、江戸幕府は本州最北端の津軽藩士に宗谷岬の北方警備を命じました。ところが、苛酷な自然環境により一冬で100人中72人の越冬死者が出ました。ビタミン不足による壊血病が原因です。

それから50年後の安政2年(1855年)には幕府は蘭学者の指導のもと、コーヒー豆を藩士に配給しました。その結果、一人の死者も出なかったのです。当時の記述には『和蘭コーヒー豆、寒気をふせぎ湿邪を払う。黒くなるまでよく煎り、細かくたらりとなるまでつき砕き二さじ程を麻の袋に入れ、熱い湯で番茶のような色にふり出し、土瓶に入れて置き冷めたようならよく温め、砂糖を入れて用いるべし』と記されています。

「コーヒー悪者説」はどのように生まれ覆されたか - 日本経済新聞

 

がんとコーヒーの関係性

https://www.ncc.go.jp/jp/cis/divisions/info/project/pub-pt-lib/20161204/20161204_01.pdf