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【狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し】放送中ガチで失踪者が出てしまった番組の闇を漫画にしてみた@アシタノワダイ

信じるか信じないかはあなた次第

 

 

【狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し】放送中ガチで失踪者が出てしまった番組の闇を漫画にしてみた@アシタノワダイ

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狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し【シリーズ一覧】

狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し
タイトル 内容 撮影場所
第1話 実在のFトンネル潜入!最恐の突撃型肝試しスタート 東京都:吹上隧道
第2話 突撃の生首!壮絶必至の怪現象スポットに狩野湿疹寸前 東京都:絹の道・道了堂跡
第3話 関東屈指の自殺橋!?に狩野の悲鳴がこだまする… 神奈川県:名手橋
第4話 逃げ場なし!霊が追ってくるトンネル「Hトンネル」 埼玉県:畑トンネル
第5話 F市「T霊園」最狂の出来事へカウントダウン 東京都:多磨霊園
第6話 本邦初公開の衝撃映像!撮影中アイドルが霊憑依!! 東京都:多磨霊園
第7話 H市「T湖」狩野まっ青!白い手!?池に引きずり込む霊。 東京都:たっちゃん池
第8話 絶叫!号泣!衝撃の怪奇現象を公開!!この場所はヤバすぎ・・・ 東京都:たっちゃん池
第9話 K市「Oトンネル」狩野狂乱の叫び!!狂気のスポット 千葉県:奥米トンネル
第10話 F市「S神社」誰かがいる!!現場騒然の恐怖! 千葉県:白幡神社(達磨神社)
第11話 K市「Kダム」漆黒の恐怖が狩野を襲う!肩を触ったのは・・・ 千葉県:金山ダム
第12話 O町「Oロープウェイ」霊が憑き倒す!アイドル号泣!衝撃のラストへ 東京都:奥多摩ロープウェイ
第13話 恐怖のクライマックス!狩野唖然!こんな映像見たことない!? 東京都:奥多摩ロープウェイ
狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 冬の陣
タイトル 内容 撮影場所
第1話 T市「Kホテル」怪奇現象ウジャウジャ… 衝撃番組が新章突入! 千葉県:ホテル活魚
第2話 絶叫!怪奇現象多発ホテルに潜入でフォーリンラブ!? 千葉県:ホテル活魚
第3話 T市「O池」憑依!絶叫!号泣!怪奇すぎる池。そんなばかな… 千葉県:雄蛇ヶ池
第4話 霊vs憑依率100%アイドル!怪奇すぎる池完結編 千葉県:雄蛇ヶ池
第5話 M市「H神社」史上最恐の恐怖!狩野も震えた廃神社。心臓の悪い人は見ないで… 群馬県:武尊神社
第6話 K町「K湖」狩野!?首無し地蔵に自殺橋、子どもの霊が立っているバス停! 群馬県:琴平橋
第7話 史上最凶の自殺橋完結編。恐怖の心霊写真が登場 群馬県:琴平橋
第8話 K町「Aさんの家」魂が抜ける瞬間をお見せします!? 埼玉県:新井さんの家
第9話 F町「A樹海」日本最凶!?年間数住人が自殺する恐怖の森で肝試し。 山梨県:青木ヶ原樹海
第10話 クリスマスなんかクソ喰らえ!噂のA樹海でクロちゃん絶叫! 山梨県:青木ヶ原樹海
第11話 F市「H神社」元日は探索スペシャル!神社の脇にすんごい洞窟発見! 静岡県:人穴浅間神社
第12話 G市「ホテルB」冬の陣最終章突入!血染めピアノを弾きまくれ! 静岡県:ベルビュー富士
第13話 阿鼻叫喚の地獄絵図!リタイア続出ウルトラ級の心霊ホテルで悲鳴! 静岡県:ベルビュー富士
狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 成仏編
タイトル 内容 撮影場所
第1話 「O市T診療所」手術室やレントゲン室に行き着く前に恐れていた出来事が!! 栃木県:東洋診療所
第2話 「O市T診療所」狩野に幽霊がつかみかかる!これが最新技術で捕らえた幽霊だ!! 栃木県:東洋診療所
第3話 Y市Yトンネルこめかみがどくどく脈打つ!ザブングル加藤緊急除霊! 栃木県:矢板トンネル
第4話 K市「I旅館」狩野とアンタッチャブル柴田がガチヤバ旅館に潜入! 京都府:一龍旅館
第5話 K市「I旅館」遂に霊魂渦巻く廃旅館の中に潜入!緊急除霊の事態も!? 京都府:一龍旅館
第6話 N市「S神社」驚愕のうわさが多発の怪奇スポット。なぞの神社に妖怪化した男の子 奈良県:白高神社
第6話 N市「S神社」狐の神降臨「入っちゃだめ」霊感師が本気で止めた神社に潜入・・・ 奈良県:白高神社
第7話 N市「S神社」驚愕のうわさが多発の怪奇スポット。なぞの神社に妖怪化した男の子 奈良県:白高神社
第8話 K市「M池」サーモグラフで撮ってみると池には落ち武者たちの霊が・・・ 京都府:深泥池
第9話 T市「Kハウス」阿鼻叫喚!発狂ハウスで狩野が大ピンチ! 岐阜県:古虎渓ハウス
第10話 発狂ハウスで西尾を撮るととんでもないことに。東海地区はやばすぎる・・・ 岐阜県:古虎渓ハウス
第11話 I市「T神社」番組史上最恐!謎の団体が設立した廃神社一同唖然呆然 愛知県:犬山天狗神社(鞍馬山協会)
第12話 T市「Iトンネル」最終話にふさわしい桁外れトンネルに突入・・・ 愛知県:伊世賀美隧道

狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し - 心霊動画の館

F町「A樹海」日本最凶!?年間数住人が自殺する恐怖の森で肝試し。(山梨県:青木ヶ原樹海)

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クリスマスなんかクソ喰らえ!噂のA樹海でクロちゃん絶叫!(山梨県:青木ヶ原樹海)

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富士の樹海に伝わる「5つの都市伝説」の真実

「コンパスが効かないから迷う」は本当なのか

「秘密の新興宗教がある」という都市伝説もあります(写真:noririn/iStock)

僕がライターとして青木ヶ原樹海に通い始めて約20年になる。回数は正確には覚えていないが100回は超えている。

「樹海」はややもすると呪い渦巻く異界のように思われているフシがあるが、山梨県に実在する緑生い茂る森である。インターネットで「青木ヶ原樹海 住所」と検索すれば

〒401-0300 山梨県南都留郡富士河口湖町精進

と郵便番号まで振られている。「樹海」という言葉には、場所・地名としての意味と、ある種の伝説的な暗部を含んだ意味の2つの側面があるようだ。

拙著『樹海考』でも記しているが、樹海の地面は溶岩であるため固い。

樹は地下に根を張ることができず、地表にウネウネとはっている。運良く根を張ることができた樹も、育つとともに根本の溶岩が割れてステンと倒れてしまう。そのためすごい数の倒木がある。倒木や溶岩の表面はジトッと湿気っており、苔(こけ)が生えている。一面が青く苔むしているから「青木ヶ原」と呼ばれるようになったといわれている。

歩いていると、ザザザッと風が樹を揺する音がする。木漏れ日がスッと差し込んでくる。すぐに方向感覚はなくなって、二度と出られないような気がした。

散策の過程で、自殺死体を何体か見つけた。死体を探すために樹海を訪れる「死体マニア」とも知り合いになった。樹海の中で自殺しようとしている老婆姉妹を助けたし、樹海の真ん中にある謎の施設にも足を運んだ。

青木ヶ原樹海の5つの都市伝説

今回は世間でよく語られている、青木ヶ原樹海の5つの都市伝説について答えていきたいと思う。

1、樹海はコンパスが効かない迷いの森である。
2、樹海にはそこら中に死体が転がっている。
3、樹海には人を襲う犬や熊などの動物がいる。
4、樹海には、自殺に訪れたが死にきれなかった人が作った村がある。
5、樹海には、独自の新興宗教がある。

1、樹海はコンパス(方位磁針)が効かない迷いの森である。

これはとてもよく言われる都市伝説だが、ウソである。初めて樹海に入った時は、地図とコンパスだけでほぼ正確に樹海を抜けることができた。

富士樹海を回る筆者

僕が初めて樹海に入った時はまだGPSは高価だし今ほど性能もよくなかった。現在では登山用GPSで正確な現在地を確認しながら進むことができる。また機械式のコンパスもある。そのためついアナログのコンパスはぞんざいに扱われがちだが、いざというときにはアナログ式のコンパスが非常に役に立つ。機械式と違って、電池切れがないし、壊れづらいからだ。

スマートフォンのコンパスアプリでまさかの体験

僕は一度、樹海散策を趣味とする人たちと一緒に行動し、樹海のど真ん中ではぐれてしまったことがあった。その時はアナログのコンパスを持っておらず、スマートフォンのコンパスアプリを頼りに樹海を抜けようと思った。しかしどれだけ歩いても抜けられなかった。地図アプリで現在地を調べると、なぜか同じ場所をグルグル回っていた。その時はさすがに

「樹海ではコンパスが効かなくなるという都市伝説は本当かもしれない……」

と思った。

時間はすでに16時を回っていた。樹海は樹で覆われているため、かなり早い時間で暗くなる。18時を回ったら行動ができなくなる季節だったのでかなり焦った。

夕方だったため西日が射していた。東に進む予定だったので、自分の影を追って進んだ。タイムアップギリギリでなんとか遊歩道に出ることができた。

脱出した後に、なぜコンパスが効かなくなったのかが判明した。スマートフォンのカバーケースに磁石が付いていたのだ。コンパスは、磁石に引っ張られて狂ってしまっていたのだ。

その経験以来僕は樹海に行くときはもちろん、普段もコンパスを持ち歩くようにしている。

2、樹海にはそこら中に死体が転がっている。

樹海は海外では「スーサイド・フォレスト」と呼ばれている。自殺の森という意味だ。富士山麓の森が自殺の森になっているというのは、外国人にはセンセーショナルらしく、「AOKIGAHARA」という単語ははやり言葉になっている。そのせいか樹海近くの道の駅などでは、外国人観光客が非常に増えた。

仕事で、人気ヘヴィメタルバンド「スリップノット」のメンバー、クラウンさんを樹海に案内したこともあった。彼は

「どうしても樹海に行ってみたかった」

と話していた。

 

ただ樹海は広い。そこら中に死体があるわけではない。実際、僕が樹海に通うようになって10年以上は死体を見つけていなかった。

だから答えは、

「死体は確かにあるけれど、そこら中にあるわけではない」

である。

初めて見つけた時も、死体散策をしていたわけではなかった。

「樹海に生えているキノコが見たい」

という女性イラストレーターさんを案内していた時だった。キノコの写真を撮りながら、樹海を適当に散策していた。休憩しつつ風景を写真に撮っていると、男性がヌッと立っているのが見えた。

「え? こんな樹海の中で?」

と思ってよく見てみると、樹からロープが垂れているのが見えた。近寄るとまだ亡くなってまもない遺体だった。近くには新聞や弁当の空き箱、栄養ドリンクの空き瓶などがキチンと置かれていた。

記事にしてもいいからもう一度行きませんか?

警察を呼び、事情を聞かれた後に帰還した。せっかくだから記事にしようと思い、某雑誌の編集部に電話をすると、

「記事にしてもいいからもう一度行きませんか? もう少し樹海内の写真を欲しいので」

と言われた。こちらとしては、ただで樹海に行けるのはラッキーなのでもちろんOKした。そして同行した女性編集者さんと散策していると、また新たな死体にバッティングした。

女性編集さんは顔色を失い、逃げ出してしまった。2体目の死体も死んでまもなかったが、それでも1週間程度は経っていたようだ。

まぶたがギュルギュルと動いたので、驚くと目から大きな銀蝿が出てきた。ハエたちは目や鼻や口から容赦なくドンドン入り込んでいた。目から黄色い涙が流れているように見えたので、近づいてみるとハエの卵だった。まだウジは湧いていなかったが、いったんウジが湧くと一気に肉がなくなっていく。ウジはアリの好物なので、アリもわらわらとたかる。ネズミやイタチなどの動物も食べるので、2カ月くらいで骨になってしまうようだ。僕は今までに20体ほどの死体を見たが、大半は白骨死体だった。

死体を探すために樹海に通っている知り合いは、10年で70体以上発見しているそうだ。その人に樹海で死体を発見するコツを聞くと

「色ですね。樹海は緑、茶色、黒、以外の色はほとんどないんですよ。だから白色、黄色、紫色、青色……などを見つけたらそこに人工物がある可能性が高いです」

と教えられた。

3、樹海には人を襲う犬や熊などの動物がいる。

樹海を散策していていちばん怖かったのが鹿だ。奈良公園でウロウロしているおとなしい鹿しか見たことがない人は「鹿のどこが恐いのさ?」と思うかもしれないが、樹海を走っている鹿は恐い。ドドドドドドと猛スピードで走り抜ける。一度はほんの2~3メートルしか離れていない場所を2匹の鹿が走り抜けていったことがあった。

ぶつかったら間違いなく大ケガである。樹海の中でケガをしたらそれこそ抜けられなくなってしまう可能性が高い。鹿には要注意なのだ。

しかし肉食獣がいるという話はあまり聞かない。樹海はもともと栄養には乏しい森だ。木の実や花が少ないから、昆虫や小動物も少なく、結果として肉食動物も少ない。

だから「都市伝説は間違いです!!」と言いたいところだが、これがそこまでハッキリとは言い切れない。

熊はいるかもしれない

おそらく野犬はいないと思うのだが、熊はいる可能性がある。そもそも富士山の周りの森には熊がいる。富士山のふもとにある遊園地、富士急ハイランドには「FUJI-Qはクマの生息地です。クマはどこにでもいます。見つけても絶対にプロレスをしない。タックルをしない。」という看板が立てられている。

樹海は確かにほかの森とは雰囲気が違うが、さくなどで区切ってあるわけではないから、来ようと思えばもちろん来れる。

樹海散策を趣味にしている知り合いは、樹海の付近で猟師に出会い、

「こないだは熊がいたから、あっちには登らないほうがいいよ」

と忠告されたことがあるという。

樹海で横向きに倒れた死体を見つけたことがあった。下半身はジーンズを履いていて原型を保っていたのだが、上半身はバラバラに散逸していた。

内臓はまったくなくなっていて、頭部も周辺にはなかった。どうにも動物に食い荒らされたように見える死体だった。

そして、死体のそばにはとても大きなふんがあった。ふんは、ガッと手で地面になすりつけてあった。

そのふんが、熊のふんの物であるかどうかはわからないが、

「樹海に熊はいる」

と思っておいて間違いはなさそうだ。

4、樹海には、自殺に訪れたが死にきれなかった人が作った村がある。

「自殺志願者たちが集まって生活する村がある」「犯罪者や世捨て人が集まって作った村がある」などホラーじみた都市伝説を聞くことがあるが、もちろんそんなヤバイ村はない。

ただし、樹海の中に集落はある。地図を見ると国道139号線から樹海に食い込む形で集落があるのがわかる。樹海内にはそういう場所はほかにないので、異様に見える。

ただ、現場に行ってみると怪しさはない。アスファルトが敷かれ、整然と建物が並んでいる。多くの建物には「●●荘」と看板が建てられている。「樹海荘」というわかりやすい名前の建物もある。

 

ここは民宿が集まった、通称民宿村だ。ここはオウム真理教の事件で有名になった上九一色村だった場所なので、当時からある看板などにはいまだに上九一色村と書かれている。

いまだに10軒以上の民宿が営業しているが、廃業してしまった宿も多い。民家になったり、空き家になったりしている。過去には人口が多かった時期もあったらしく、保育園や小学校もあったようだが、どちらも現在は廃墟になっている。

僕も取材の際に利用したことがある。夢を壊すようで悪いが、ホテル予約サイトから普通に予約した。

素泊まりプランで1泊4000円だった。3人で寝るには十分すぎるほど広い部屋だった。樹海に遊びに来るときには、ぜひ利用したい村なのだった。

たくさんの宗教団体施設

5、樹海内に秘密の新興宗教がある。

富士山周辺は霊峰富士に吸い寄せられるのか、宗教団体の施設がたくさんある。

古いところでは、富士山を信仰の対象とする浅間神社がある。江戸時代には、富士講という山岳信仰系の宗教が大流行した。

富士山周辺にはざっと見ただけでも数十の新興宗教の施設を見つけられる。地図には載っていない小さい施設を含めればもっともっと多いだろう。

先日、教祖や信徒の死刑が執行されたオウム真理教の施設も富士山麓にあった。当時は、「富士山麓にオウム鳴く(√5の覚え方)」と揶揄されていたものだった。

場所的には青木ヶ原樹海のすぐ南の部分にあたる。現在ではすべての施設がなくなっている。オウム内では第一上九と呼ばれた、第2サティアン、第3サティアン、第5サティアンがあった場所は富士ヶ嶺公園という名前の公園になっている。何もない草原のような公園だがポツンと慰霊碑が建っている。それがほぼ唯一のオウム真理教の名残になっている。

「都市伝説で言っていた宗教団体は、オウム真理教のことだ」

と言っても間違いではないと思う。

ただ、実際に樹海のど真ん中にも新興宗教の施設はあった。その施設の名前は「乾徳道場」だ。

行き方は、富士五湖消防本部河口湖消防署上九一色分遣所という長い名前の施設の裏手にある、精進湖口登山道という樹海の中を突っ切る登山道をひたすら登っていく。

数十分も歩き疲れてきた頃に道が二手に分かれる。登山道から外れる左の道を進んでいく。かつては、筆で書かれた「乾徳道場」という看板が出ていたが、今はもうない。

そこからまたしばらく歩いていくと、急に視界が広がり大きな四角い建物が現れる。まるでガレージのような施設だ。あまり宗教施設っぽい建物ではない。

そしてもっと奥に進んでいくと、母屋らしき建物が現れる。こちらは先程の建物よりはそれっぽい。

その建物の前には紙が貼られている。

「祈りの言葉
実在者(おおがみさま)の御心が此の世に顕れますように。
一、神(諸法実相)の国が開かれますように
一、凡ての人が神(諸法実相)に蘇りますように」

何を言っているのかはわからないが、宗教団体だなというのはわかった。

 

今から10年ほど前に訪れた時、僕はドアをノックした。ドアは開き、年配の女性が現れた。

少し訝しんだ目で見られた。

「今大事なプロジェクトが進行中だから、外部に情報が漏れるのはヤバイの。とりあえず入って」

と言われた。プロジェクトって何?と思いながら、中に上げさせてもらった。

屋内はかなり広かった。テーブルの置かれた居間があり、その隣には信仰の対象物や、黒板などが置かれた修行部屋があった。話を聞くと昔は信徒さんが通っていたそうだ。

しばらく室内で待つと、はげ頭僧形のおじいさんが帰ってこられた。

独自の宗教団体を続けているおじいさん

「こうして今日会えたのは運命だね。ここは道場なんだ。道という漢字の意味がわかるかね? 米を車に載せたら迷いになる。そして首を載せたら道になる。道場に来るならば、真剣になって首を持ってこい!!」

と、とてもテンション高く話始めた。ちょっと面食らったが、おじいさんは長年ここで独自の宗教団体を続けているそうだ。

おじいさんがここにたどり着いたのは、太平洋戦争直後だという。軍に入隊した途端に戦争が終わってしまい、目的を見失って、自殺しようと思い樹海をさまよったという。そしてこの場所を見つけた。

乾徳道場の眼の前には洞窟があり、その洞窟の上にはたくさんの碑が建っている。碑には富士講のマークが書かれていた。先程述べた山岳信仰だ。見ると江戸時代より古い物もあるようだった。どうやらここは、昔から富士山へ登る道の通過ポイントだったようだ。

おじいさんはかなり盛り上がり、長時間、話を聞かせてくださった。

「ここは神の国が来る日を自覚する施設なんだ。神の国、そこに人類はいない。私たちは人類を終わりにする仕事をしているんだ!!」

とちょっと恐いような話をしてくれた。ただ説法が終わった後はとてもなごんだムードになった。よかったらご飯を食べていきなさいと言われ、混ぜご飯、ジャガイモの煮物、漬け物などを出していただいた。どれもおいしかったが、冷たかった。電気やガスはあるようだが、極力使っていないようだった。

室内は暗くなり、おじいさんの顔がボヤッとしか見えなくなってきた。

日が暮れてしまったら樹海は真っ暗になるので、帰るのはかなり困難になる。どうしようかと迷っていると

「よし、下まで送ってやろう」

と言って、おじいさんが立ち上がった。

おじいさんに夜の山道を歩かせるのは申し訳ないな、と思っていると先程の四角い建物のシャッターを開けた。

中には自動車が収納されていた。ガレージのような建物ではなく、ガレージだったのだ。

行きはあんなに大変だった道だが帰り道は、スイスイと簡単に降りることができた。なんとも不思議な経験だった。

 

都合2度お会いしたが、それ以降10年ほどお見掛けしていない。乾徳道場は健在だが、空き家になっているようだ。現在もどこかで元気で過ごしてらっしゃるといいのだが。この施設がおそらく、都市伝説の宗教団体だろう。

富士の樹海に伝わる「5つの都市伝説」の真実 | 災害・事件・裁判 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース

 

狩野英孝の心霊番組で起こったAD失踪事件の現場を検証

ネット動画配信サービスのdTVで放送されている『狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し』では、狩野たちが全国各地の心霊スポットで肝試しをするという番組なんですが、ネットでの配信ということもあり、かなり無茶苦茶な動画になっている。

 

しかも、なぜかは分かりませんがDVD化はされておらず、書籍による出版のみしかないので、番組を観るには配信動画しかない。

シリーズ化もされている人気番組なのに不思議。この番組では、詳しい地名はイニシャルでぼかしている。そのため、地元民ならともかく番組や書籍だけで特定するのは難しい。

 

ただ、その中でも明らかに「ここだろ」と特定できるスポットもある。

それが富士の樹海番組ではF町A樹海とボカしていますが、富士河口湖町の青木ヶ原とみてまず間違いない。日本有数の自殺の名所という説明にも合致する。

このロケで狩野たち出演陣がしたことは、富士の樹海にあるという「水神様の社」まで行くことでした。

 

詳しい場所はイニシャルでボカしていましたが、一体この社がどこにあるのか、そして、このロケをするにあたって起こったAD失踪事件についてじっくりと検証してみようと思います。

AD失踪の謎

この番組は現在第2弾まで続いているのですが、全国各地の計20カ所の心霊スポットを訪れた中でも、この富士の樹海において、祟りとも思えるような実害が起こってしまったのです。

事件の発端はロケではなく、その前のスタッフによるロケハン(下調べ)で起こったという。この番組のAD本山光治君が、富士の樹海のロケハンをしたのを機に、謎の失踪をしていたことがこの本で暴露されています。

狩野が番組のプロデューサーである坂井さんに、本山君が現場にいないことに気づいて尋ねたんだそうです。

第2弾に突入し、スタッフとも顔馴染みになっていた狩野。そのため、いつも現場にいるはずのADがいないことに気づいたといいます。

本山君は、別の収録の終わった夜、樹海のロケハンに出かけたんだそうです。樹海って同じような景色が続くんで、肝試しのイベントというか、番組構成的に変化をつけなきゃいけない。で、樹海の中に「」があるらしんで、そこまでロケハンに行くって、樹海入る前に連絡くれて、そのまま音信不通になったんだそうです。
出典:狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 狩野英孝 p167

本山君は富士の樹海にあるというを目指していたことが分かります。社といえば、そう、噴火を鎮める崇められている水神様です。番組内にも登場していましたが、では、この社は実際どこにあるのでしょうか。

青木ヶ原にある立ち入り禁止のR洞穴

狩野英孝 心霊

狩野たちが肝試しに訪れたのは富士の樹海のR洞穴ということまでは分かっています。では、この「R洞穴」とはどこなのかを特定することはできないのでしょうか。

本には、文章とともにロケ中の写真も載せているのですが、そこにこのR洞穴のヒントとなる写真がありました。それがこちら、

狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し
出典:狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 狩野英孝

富士の樹海は観光地としても有名で、観光遊歩道や道案内の看板が立っています。富士の樹海には無数の洞穴のたぐいが存在しているといいますが、社が祀られていて、観光地にもなっている場所となるとかなり絞られてくるはずです。

この写真はR洞穴の看板なのですが、「R」からはじまる有名な洞窟というと龍宮洞穴が考えられます。もちろん、この洞穴には社が祀られています。

つまり、本山君は、龍宮洞穴を確認するために深夜、富士の樹海へ行き、ロケハンをしていた可能性が非常に高いわけです。

その後の本山君の足取り

ここまでの検証で、ほぼ間違いなく本山君が失踪する原因となった場所を特定することができました。では次に、実際に本山君がロケハンした足取りを、ここで確認していこうと思います。

本山のヤツ、夜に樹海にロケハンに入っただろ。会社には連絡してあるけど、やっぱ1人だし、暗いから、迷子になるとヤバイって、車を止めた側の木にロープ結んで入っていったらしんだよ
出典:狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 狩野英孝 p169

プロデューサーの後日談を参考にたどっていきます。

龍宮洞穴
出典:google map

グーグルマップで調べてみると、おそらく本山君は国道710号を通って赤丸の辺りで車を止め、1人深夜の樹海へと入っていったと推測できます。

車を止めて、安全のため近くの木にロープを結んで入っていく。樹海のイメージから草木が生い茂っているため、ロープがひっかかって前に進みにくいと思うかもしれませんが、龍宮洞穴は観光地ということもあり、一応人が歩ける程度の道は確保されているようです。

また、おおよその距離を測ってみると、国道から100メートルもないことが分かります。距離は思っていたほどないのですが、暗闇と恐怖で方向感覚が鈍くなることは十分考えられます。

それで、写真撮って、帰ろうってロープを見たら・・・切れてたんだって、ロープが。「え?」って思うだろ。自然に切れないだろ?ロープがだよ。で、(何か知らないけど、何かある!)って感じたんだろうな。(このまま出ていったらヤバイ!)って考えたんじゃないか。それで水神様の社に戻ったって。あの穴に身を潜めて、一晩、夜を明かした
出典:狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 狩野英孝 p169

観光地といっても自殺の名所です。このロケハンで彼がなにを見て、なにを体験したのか想像できませんが、恐らくこのルートを深夜1人で歩いていった可能性は高い。

樹海の洞穴は「コノハナノサクヤビメの子宮」と言われるほど神聖な場所ですから、本能的に留まろうと思ったのでしょうか・・・。

検証は以上となります。龍宮洞穴自体は神様が祀られているため神聖な場所ですが、そこへ行くまでの道のりに、もしかしたら何かが潜んでいたのかもしれません。

あの穴に身を潜めて、一晩、夜を明かした。朝に樹海を出て、会社に連絡して、そして、家に戻らないで、町を彷徨っていたって、わかんないけど、やっぱりなにかあったんだろうな、樹海での一晩に
出典:狩野英孝の行くと死ぬかもしれない肝試し 狩野英孝 p170

本山君は電話で仕事を辞めることを告げ、その後の消息は誰にもわからないという・・・

狩野英孝の心霊番組で起こったAD失踪事件の現場を検証 | アナブレ