信じるか信じないかはあなた次第
岸田文雄首相は5日、英金融街シティーで「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と呼びかけた。安倍元首相が市場主導で東日本大震災後の経済再生を進めたように、岸田首相も新型コロナウイルス後の回復を実現できるだろうか。
- 【インベスト・イン・キシダ】岸田で日本は終了する(マンガで分かる)@アシタノワダイ
- 「インベスト・イン・キシダ」の勝算は
- 所得倍増はいつまでに達成? 岸田首相、時期や工程表は示さず「期限は区切っていない」
- 令和版所得倍増計画に関する質問主意書 【提出者 泉 健太】
- 『Mr.サンデー』の“投資煽り”報道にツッコミ殺到!「勘違いしてる」
【インベスト・イン・キシダ】岸田で日本は終了する(マンガで分かる)@アシタノワダイ
「インベスト・イン・キシダ」の勝算は
アベノミクスを強く意識したのだろう。安倍晋三元首相が2013年9月にニューヨーク証券取引所で訴えた「バイ・マイ・アベノミクス(アベノミクスは買い)」をなぞるように、岸田文雄首相は5日、英金融街シティーで「インベスト・イン・キシダ(岸田に投資を)」と呼びかけた。安倍元首相が市場主導で東日本大震災後の経済再生を進めたように、岸田首相も新型コロナウイルス後の回復を実現できるだろうか。
現在の市場環境が...
所得倍増はいつまでに達成? 岸田首相、時期や工程表は示さず「期限は区切っていない」
岸田文雄首相は13日の衆院内閣委員会で、自身が掲げている「所得倍増」をいつまでに達成するのか問われ、「大きな方向性を示している。いつまでにという期限は区切っていない」と説明した。首相は「令和版所得倍増」「資産所得倍増」「子ども政策の予算倍増」などを表明しているが、いずれも具体的な達成時期や工程表は示していない。立憲民主党の泉健太代表が「倍増がお好きですか」と皮肉交じりに問うと、首相は「表現の仕方として稚拙かもしれないが、政策に向けて強い意志を示すことは大事だ」と述べた。「倍増」の期限を示さないことに泉氏は「総理の任期中に倍増させることを多くの国民は期待し、信じる。何の根拠もないのに倍増と言い続けるのはおかしい」と批判した。首相は昨年の自民党総裁選で「令和版所得倍増」を掲げた。1月の経済3団体の新年会では「若者世代の世帯所得倍増を可能とするような制度改革に取り組む」と語った。首相が掲げる「倍増」の名称は、1960年代に首相を務めた池田勇人氏が掲げた「所得倍増計画」がもとになっている。池田氏は所得倍増を「10年以内」と期限を示し、1人当たりの国民所得は10年を待たず倍増した。(井上峻輔)
令和版所得倍増計画に関する質問主意書 【提出者 泉 健太】
令和版所得倍増計画に関する質問主意書
政府は、「参議院議員小西洋之君提出岸田政権の令和版所得倍増の実態に関する質問に対する答弁書」(内閣参質二〇五第四七号。以下、「答弁書」という。)において、岸田内閣総理大臣が提唱している令和版所得倍増計画について、「平均所得や所得総額の単なる倍増を企図したものとしてではなく、岸田内閣総理大臣が令和三年十月十二日の参議院本会議において答弁したとおり、「一部ではなく、広く、多くの皆さんの所得を全体として引き上げるという、私の経済政策の基本的な方向性」として示されたものであり、池田内閣(当時)の計画のような具体的な数値目標を盛り込んだ経済計画を策定することは現時点で考えていない」旨答弁している。
その後、岸田内閣総理大臣は、本年一月五日、経済三団体の新年祝賀会において、「次世代を担う子育て・若者世代の世帯所得に焦点を絞って倍増を可能とするような制度改革にも取り組む」と発言した。また、一月二十五日の衆議院予算委員会において、「こども家庭庁を中心に、将来的に子供政策に関する予算倍増を目指す」と答弁した。さらに、五月五日には、英国の金融街ロンドン・シティにおいて講演し、「資産所得倍増を実現するため、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的拡充や、国民の預貯金を資産運用に誘導する新たな仕組みの創設など、「資産所得倍増プラン」を進める」と発言した。
これら三つの発言について、以下質問する。
一 これら三つの「倍増」それぞれについては、まさに所得や予算の「倍増を企図したもの」なのか。それとも「政策の基本的な方向性」を示したものか。
二 「倍増を企図したもの」であれば、いつまでに、どのような政策で、倍増させる想定か。
回答一及び二について
「まさに所得や予算の「倍増を企図したもの」なのか。それとも「政策の基本的な方向性」を示したものか。」とのお尋ねの意味するところが必ずしも明らかではないが、「倍増」という言葉については、令和四年五月十三日の衆議院内閣委員会において、岸田内閣総理大臣が「こうした政策に向けて強い意思を示すということは大事だと思いますし、その表現の仕方として、・・・倍増という言葉を多用させていただいている」と述べているところである。
御指摘の「三つの発言」について、それぞれの期限を区切ってはいないが、具体的な政策をしっかりと進めることとしている。まず、「次世代を担う子育て・若者世代の世帯所得」については、例えば、勤労者皆保険の実現、男女が希望どおり働ける社会づくり、賃上げ促進税制をはじめとする賃上げを支援するための環境整備、人への投資の抜本強化等に取り組むこととしている。
次に、「子供政策に関する予算」については、こども家庭庁が設置されれば、同庁の下で、必要なこども政策を体系的に取りまとめ、社会全体での費用負担の在り方の検討と併せて、こども政策の充実に取り組むこととしている。さらに、「資産所得」については、投資家にとって魅力ある日本市場の構築に向けて取り組むとともに、貯蓄から投資への流れの促進に取り組むこととしている。
衆議院議員泉健太君提出令和版所得倍増計画に関する質問に対する答弁書
『Mr.サンデー』の“投資煽り”報道にツッコミ殺到!「勘違いしてる」
6月5日放送の『Mr.サンデー』(フジテレビ系)が、〝FXトレード〟や〝株式投資〟で利益を上げている小学生や女子高校生を紹介。政府が経済政策として投資環境を改革し、個人の金融資産を「貯蓄から投資」にシフトさせる実行計画案をまとめたが、それを〝煽る〟かのような番組内容がネット上で物議を醸している。
番組ではこの20年、現金・預金の割合が半分を超え、投資が進んでいない日本の現状を紹介。そんな中、わずか小学1年生で株式投資のテクニカル分析を身につけるなど、家族で投資を学んでいる一家を取り上げた。
続けて、小学3年生のときに父親から10万円を借りて株式投資をスタートさせ、現在の保有銘柄は100以上で、含み益は高級外車が買えるほどになったという女子高校生をリポートした。
幼いうちからあたかも〝マネーゲーム〟を勧めるかのような内容に、ネット上では
《投資を教えるのもいいけど、小さいうちはもっと基本的なモラルを教育するべき。それに普通に考えてバイトして社会経験する方がよっぽどタメになりそう》
《この女子高生2013年から投資を始めたそうだけど、思いっきりアベノミクスに乗れただけじゃないのか? あの頃は誰でも買えば儲かったときだからなぁ》
《そもそも投資は、カツカツの生活状態で出来ることじゃない。この特集見て何人のタメになってるんだろうね?》
《チャートやって儲けられたら誰も苦労しない。成功例だけ出して政府の経済対策を推すって、やっぱフジテレビってすごいな》
《投資は、楽して儲かる部類の物ではない。勘違いも甚だしい》
《小学生でも投資の勉強してるよ? 女子高生は投資でメチャクチャ稼いでるよ? あなた達は?って煽った番組構成…結局成功するのは一握りなのにね》
など、ツッコミが相次いでいる。
投資の成功例だけを切り取る番組「日本人がなかなか〝貯蓄から投資〟へシフトしないのは、真面目な国民気質があるのかもしれませんね。そんな中、いくら政府の方針とはいえ、小学1年生からFXを教える家族に違和感を覚えた視聴者も少なくなかったようです。そもそもチャートを分析して短期間で株やFXを売買するというのは、投資というよりも投機といったほうがいいでしょう。高級外国車が購入出来るほどの利益があがったなどと、メリットばかり強調していましたが、リスクに関して触れないのには、違和感が残りましたね」(テレビ誌ライター)
幼少期から投資を学ぶことは決して悪いことではない。しかし、リスクについても十分な説明をしないと、最悪の場合、多額の借金を背負ってしまうことになる。
もう少し責任感のある報道を心がけてほしいものだ。