信じるか信じないかはあなた次第
- (漫画)中出しをしたくなる理由と女の本音を漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ
- A 地域、学校で大きく違う
- 緊急避妊法あれこれ
- 各種避妊法使用時の1年間の失敗率(妊娠率)
- 緊急避妊薬の入手方法
- 望まぬ妊娠をした場合の相談窓口
- 緊急避妊薬を処方している医療機関の検索サイト
- まとめ
- 1.緊急避妊薬(アフターピル)とは?
- 2.緊急避妊ってどんな種類があるの?いくらかかるの?
- 3.緊急避妊薬はどこで買えるの?
- 4.緊急避妊薬使用時の注意点って?副作用や身体への影響は?
- 5.緊急避妊の成功を確認するには?
- 6.ピルコンでは、緊急避妊薬のアクセス改善・薬局での入手を求める署名キャンペーン中!
(漫画)中出しをしたくなる理由と女の本音を漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ
学校の性教育は何を習う?|思春期の性教育
A 地域、学校で大きく違う
「性教育」と聞いて思い浮かべる言葉は何ですか。「恥ずかしい」「大っぴらに口にしてはいけない」「秘密めいたもの」…。
保護者をはじめ、学校の先生たちの中にもマイナスのイメージを持つ人が多いです。
「生理」「妊娠」「出産」「セックス」「避妊」「中絶」。保護者から聞こえてくる言葉の多くは女の子に関するもので、精通など男の子に関する言葉を挙げる人はほとんどいません。多くの保護者は「性教育は自分には無理だから、学校でちゃんと教えてもらいたい」と望んでいますが、実際には学校の性教育でどのようなことを教えているのでしょうか。
生徒の状況はさまざま
小学校から高校までの性教育は、文部科学省が出している学習指導要領に基づいて、教科書などを使用して実施されています。性教育は、体育・保健体育の授業の他に、道徳、特別活動など学校教育活動全体を通じて取り組むことが重要であるとされています。内容によって、小中学校は養護教諭(保健室の先生)と担任の先生、高校は体育教諭が行うことが多いです。
具体的な学習内容は、下表の項目とされています。しかし実際は、それぞれの地域や学校によって問題点(妊娠、性犯罪など)や児童生徒の状況(理解度、LGBTなど)が異なるので、かなり踏み込んだ話をするところとそうでないところ、外部講師を招いて内容を広げるところと、学校によって大きく違います。
学校の性教育で習うこと
小学3、4年 体の清潔、男女の体の発育・発達、プライベートゾーン、初経と精通、異性への関心 小学5、6年 命の誕生 中学1、2年 月経と射精、受精と妊娠、性衝動、異性との関わり方、性情報への対処 中学3年 性感染症(感染経路と予防)
※性交という言葉は用いず、性的接触と表現する高校 妊娠・出産、家族計画(避妊)、人工妊娠中絶
沖縄は初体験が早め
性教育は、実情に合わせた内容で実施することが大切です。一方で、小中学校では「学習指導要領にないものは取り扱わない」との方針で授業を進めていて、「性交」「避妊」「中絶」「マスターベーション」「包茎」といった言葉は使用しません。そのため、生徒に必要な情報が届いていない残念な状況もあります。
性交経験率の推移 性交経験率を学校段階、性別ごとに示した図。
「第8回青少年の性交行動全国調査」(日本性教育協会・2017調査より)
性交経験のある女子高生は約20%=上図、沖縄県は初体験年齢が全国の中でいちばん早い、性交経験人数が多い、さらにコンドーム使用率がほぼ最下位、というデータもあります(相模ゴム工業、ニッポンのセックス2018)。望まない妊娠を避けるために用いられる緊急避妊薬(アフターピル)の情報など、知っているのと知らないのとでは将来が変わってくることがあり、伝えたいことはいろいろあります。
性教育=セックスではない
「性教育」はイコール「セックスの話」ではなく、体の仕組みを学ぶ健康教育であり、性のトラブルから身を守る安全教育でもあり、人との関わり方を考える人権教育であると思います。学校の先生の中には、性行為の話を聞くと興味を持つ生徒が出てくることを心配し、「寝た子を起こすな」という人もいますが、興味が無いふりをしている「寝たふりをしている子」はたくさんいます。性的なことに興味を持った年齢は、男子は9歳で約4%、10歳で約12%、女子は9歳で約5%、10歳で約16%というデータもあります(第8回青少年の性行動全国調査 2017調査)。
性の問題はどんな子でも起こり得ます。学習指導要領から離れて、マスターベーションや避妊といった踏み込んだ話ができる外部講師(医師や助産師など)に「お任せします」と言っていただける学校が増えることを願っています。
緊急避妊薬(アフターピル)の入手法、薬局で患者から相談された場合の対応方法など
薬剤師の鈴木です。
薬剤師塾とは?新型コロナの感染拡大の防止対策の一環で行われた休校や外出自粛の影響で、10代の望まぬ妊娠が増加しているというニュースや報道が5月、6月ころから増えています。
このニュースの中では、「親を含め誰にも相談できずに悩んでいるケースが多い」との指摘もされています。地域の健康相談窓口としての役割を求められる、薬局に勤務する薬剤師は、こういったご相談に対する受け皿にも是非なっておきたいところです。
そこで、そのために必要な情報について、弊社MCSにて社内セミナーでお伝えした内容を本記事でまとめてみたいと思います。
目次
緊急避妊法あれこれ
緊急避妊法とは、避妊を行わなかった、避妊に失敗した、性暴力被害を含め性交を強要されたなどの、望まない妊娠の危険性を減らすために行われる方法です。
レボノルゲストレル(ノルレボ錠等)
いくつか方法はありますが、日本で唯一緊急避妊法として承認されていて、もっともよく用いられる方法としては、緊急避妊薬(アフターピルともいわれる)としての黄体ホルモン製剤であるレボノルゲストレル(ノルレボ錠等)の服用です。ノルレボ錠は性交から72時間以内に服用することで高い確率で避妊が期待でき、安全性も高いとされています。
- WHO報告
- 妊娠率:1.34%
- 妊娠阻止率:84%
- 国内報告
- 妊娠率:2.1%
- 妊娠阻止率:85%
ただ、レボノルゲストレルを72時間以内に服用しても避妊効果は完全ではない為、妊娠する可能性を説明しておくことが重要です。月経が予定より7日以上遅れる、あるいは通常より軽い場合は妊娠の可能性を考慮し、医療機関を受診するよう指導しておく必要があります。
銅付加子宮内避妊具(Cu-IUD)
レボノルゲストレル服用以外の方法としては、銅付加子宮内避妊具(Cu-IUD)を挿入するという方法もあります。
これは性交後120時間以内に挿入することで、妊娠率が1%未満とこちらも非常に効果が高いです。また、そのまま留置すれば継続的な避妊法として使用できます。妊娠経験のある女性には選択肢の1つになりますね。
ヤッペ法
レボノルゲストレルが承認される前はヤッペ法と呼ばれる、エチニルエストラジオールとノルゲストレル配合剤(プラノバール等)を用いる避妊法が行われていました。
しかしレボノルゲストレルに比べて有効性が低いので、現在はあまり用いられることはありません。
選択的プロゲステロン受容体修飾薬(SPRM)
海外では、選択的プロゲステロン受容体修飾薬(SPRM)を性交後120時間以内に投与する方法が第一推奨となっています。
各種避妊法使用時の1年間の失敗率(妊娠率)
各種避妊法の使用開始1年間の失敗率(妊娠率)は下図のとおりです。経口避妊薬や薬剤付加子宮内避妊具、避妊手術等、女性が取り組める避妊法の効果が高いことが一目瞭然ですね。
緊急避妊法はその名の通り、緊急用であり、やはり原則としては一般的な避妊法を普段から行うことが重要です。ただし、いずれの方法も理想的な使用方法であっても100%ではないことを押さえておく必要があります。
例えば、コンドームのみでは正しく使用していたとしても1年間で2%程度の妊娠率であることは知っておきたいところです。ほぼ確実な避妊を望むのであれば低用量経口避妊薬(低用量ピル)の方がコンドームよりおすすめです。
緊急避妊薬を投薬する場合には、これらの一般的な避妊方法についての情報提供、特に低用量経口避妊薬についての情報提供を積極的に行っていく事が重要です。
世界的には繁用されている低用量経口避妊薬ですが、日本ではあまり使用されていません。例えば既婚女性の主な避妊法の国際比較をみると、低用量経口避妊薬を使用している割合は世界平均8.9%に対して、アメリカは16.3%、ドイツ37.2%、日本1.0~3.0%といわれています。
国内で低用量経口避妊薬を使えない、使いたくない理由を調査した報告によると、5割を超える女性が「副作用が心配(50.5%)」、ついで「毎日服用するのが面倒(9.0%)」「すでに使っている避妊法で十分(7.6%)」となっています。
副作用に関してはメディアによるネガティブキャンペーンの影響が大きいので、正しい情報を発信していく事が求められます。
また、低用量経口避妊薬以外の避妊法の妊娠率などの情報も発信していく事が重要です。
緊急避妊薬の入手方法
レボノルゲストレルは重大な副作用のない安全性の高い薬で、医学的管理下におく必要はないとされており、海外では76か国で医師の処方なしに薬局で薬剤師の管理の下で販売されています。しかし、日本では2017年に一般用医薬品化についてパブリックコメントを募集し、賛成が大多数を占めましたが、最終的に見送られました。
そのため現状、日本で緊急避妊薬を入手するためには対面診療またはオンライン診療による医師の診察と処方箋が必要となっています(2020年6月時点)。
ここで「オンライン診療」に関してですが、オンライン診療による緊急避妊薬の処方箋を受け付けるために、薬局は「オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修会」を受ける必要があります。しかし新型コロナの影響で、研修の開催が現在ストップしています。ただ、2020年4月からは新型コロナ感染症への対応として電話やオンライン診療による服薬指導が時限的・特例的に可能となっています。
※オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修会
「オンライン診療の適切な実施に関する指針(平成30年3月厚生労働省・令和元年7月改訂)」において、緊急避妊に関する診療については、産婦人科医または厚生労働省が指定する研修を受講した医師が初診からオンライン診療を行うことは許容され得ると示され、その際の薬局における緊急避妊薬の調剤については、その薬剤の特性、患者の状況等に鑑み、患者は研修を修了した薬剤師による調剤を受けるよう求められていることから、対応できる薬剤師を養成し応需体制を整備するための研修会
望まぬ妊娠をした場合の相談窓口
慈恵病院が運営している24時間電話やメールで相談できる「SOS赤ちゃんとお母さんの妊娠相談窓口」があります。望まない妊娠により悩みを抱えている方のための相談窓口で、誰でも無料で利用することが出来ます。
一般社団法人全国妊娠SOSネットワークのホームページに「全国のにんしんSOS相談窓口」のリストが公開されています。
ここには
- 自治体の事業による妊娠SOS相談
- 民間団体の独自事業による妊娠SOS相談
- 民間養子縁組機関(養子縁組と決めていなくても妊娠SOS相談対応可能)
の連絡先や開設時間が掲載されています。
緊急避妊薬を処方している医療機関の検索サイト
厚生労働省の委託事業等を行う日本家族計画協会が運営する緊急避妊薬・低用量ピルを処方している施設を検索できるサイトを紹介します。
協会の調査に回答した、緊急避妊薬、低用量ピルの処方に対応する全国約1500の医療機関の名称が地図上に表示されます。また、現在いる場所付近の医療機関を検索することが出来ます。
ホームページだけでなく無料のアプリも提供されているので、質問されたときのために、ホームページをお気に入り登録したり、アプリをインストールしておくことをお勧めします。
まとめ
避妊法はデリケートな問題なので、相談を受ける機会はそれほど多くないと思います。
しかし、新型コロナをきっかけに10代の妊娠相談が増加している現状、そして現在はコロナのせいでストップしているオンライン診察に基づく緊急避妊薬の調剤に対するニーズの高まりを踏まえると、薬局としては避けては通れない問題だと思います。地域の健康を支える薬局としては、この問題にも積極的に取り組んでいきたいですね。
- 「オンライン診療に伴う緊急避妊薬の調剤に関する研修会」が開催されるようになったら是非参加しましょう!
- 相談を受け付けた際は話をじっくり聞いてあげましょう。責められるのではないかと不安になっている方が多いので、相談窓口などを紹介し、無料で、匿名で相談できる場所を教えてあげましょう!
緊急避妊薬・アフターピル
避妊せずに性行為をした、コンドームがやぶれた、はずれた、低用量ピルを飲み忘れたなど避妊の失敗があった、性被害にあってしまった時、緊急避妊薬や子宮内避妊具によって緊急避妊をすることができます。
- 緊急避妊薬(アフターピル)とは?
- 緊急避妊ってどんな種類があるの?いくらかかるの?
- 緊急避妊薬はどこで買えるの?
- 緊急避妊薬の注意点って?副作用や身体への影響は?
- 緊急避妊の成功を確認するには?
- ピルコンでは、緊急避妊薬のOTC化を求める 中!
緊急避妊薬は病院の受診と医師の処方箋が必要な薬です。下記サイトから、処方可能な医療機関を調べることができます。
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新型コロナウイルスの流行の影響を受け、緊急避妊薬の初診からのオンライン診療が解禁されています。▶
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※情報の誤りや追加の情報がありましたら、
よりお送りください。1.緊急避妊薬(アフターピル)とは?
避妊に失敗した時や性被害にあった時は、女性が産婦人科・婦人科を受診し、72時間(3日)以内に緊急避妊薬(通称アフターピル、緊急避妊ピルともいいます)を服用することで、約80%の確率で妊娠を防ぐことができます。緊急避妊薬は、性交からできるだけ早く服用することが効果的で、主に排卵を遅らせる作用により妊娠の成立を防ぎます。そのため、緊急避妊薬服用後には避妊効果が続きません。避妊の成功が確認できるまで、効果的な避妊法の使用もしくは性行為を避けることが勧められます。
緊急避妊薬はあくまで緊急用のもので、普段の避妊法には向きません。「緊急避妊薬があるから低用量ピル、IUDやコンドームなどで避妊をしなくて大丈夫」ということではありません。
⇒詳細は、
へ2.緊急避妊ってどんな種類があるの?いくらかかるの?
- 緊急避妊薬
日本で認可されている緊急避妊薬は「ノルレボ」、「レボノルゲストレル(ノルレボのジェネリック薬)」という薬で、性行為から72時間以内に1錠服用します。できるだけ早い服用が効果的です。価格は6000円~2万円ほどですが、医療機関によって価格が異なります。
中用量ピルを 2 錠、さらにその 12 時間後に 2 錠服用するという「ヤツペ法」と呼ばれる方法も以前は使われていましたが、ノルレボと比較して安価な一方で、効果が劣り、副作用も出やすい方法です。にあった場合は、警察に届け出をすると、公費負担制度の対象となる場合があり、緊急避妊費用等が全額または一部支給されます。警察に届け出るかを含めて相談等ができる もあります。
日本産科婦人科学会『緊急避妊法の適正使用に関する指針』より
Lancet 1998; 352: 428-433
- 銅付加IUD(子宮内避妊具)
性行為から120時間(5日)以内に産婦人科・婦人科に受診し、子宮内に銅付加IUDという子宮内避妊具を装着する方法です。妊娠経験のある方におすすめです。一度挿入すれば、数年にわたり避妊が可能で、その後、普段の避妊にも使える方法です。価格は2万円~5万円ほどです。
⇒詳細は、 へ3.緊急避妊薬はどこで買えるの?
緊急避妊薬や銅付加IUDは産婦人科・婦人科などの病院を受診し、処方(銅付加IUDの場合は装着)してもらう必要があります。事前に医療機関に取り扱いや価格を問い合わせてから受診することをおすすめします。日本家族計画協会HPや、思春期・FPホットラインという電話の問い合わせ窓口で処方してくれる機関を検索・紹介してもらうことができます。
処方している病院を調べるには?
●病院検索サイトでの検索
や の他、休日・夜間の場合は などで、休日診療している婦人科・産婦人科、救急科、内科などの医療機関を検索し、問い合わせをして確認できます。
※緊急避妊薬の取り扱いや診療時間については医療機関に必ず事前に問い合わせてご確認ください。
●当番医の検索・総合病院
休日や連休中等で受診可能な病院を探したい時は、お近くの消防署に問い合わせ(119番ではなく、地域の消防局などの電話番号をお調べください)をしたり、「ご希望の市町村 当番医」「ご希望の市町村 休日診療」などで検索すると、 自治体や医師会が運営するウェブサイトから休日に受診可能な病院が確認できます。(例:
)総合病院や救急外来などでも診療可能なこともあります。※なお、別途夜間休日加算がされる場合や、夜間・早朝の受診は診療時間内の受診を勧められることもあります。
●オンライン診療
「アフターピル オンライン診療」などで検索し、オンライン診療で緊急避妊薬を扱っている医療機関・サービスを利用することもできます。スマホ等による遠隔診療を行い、お近くの薬局に処方箋が送付され緊急避妊薬を受け取ったりできます。医療機関によっては配送に時間がかかることも考慮し、できるだけ早い受診が勧められます。
※新型コロナウイルスの流行の影響を受け、初診からの電話やビデオ通話を活用した、遠隔・オンライン診療が解禁されています。緊急避妊の場合、オンライン診療の後、緊急避妊薬を医療機関から自宅まで郵送してもらうか、お近くの薬局を指定し処方箋をFAXしてもらい、薬局で購入することができます。(支払い方法含め、医療機関によって流れが異なりますので、詳細はお問合せください。)
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)緊急避妊薬の取り扱いのある薬局は下記サイトも参照にしてください。
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(2020年7月現在)
緊急避妊薬を服用する必要がある?
避妊に失敗したかもしれない、緊急避妊薬が必要な状況かどうか確認したい、という方は、LINEボットで自動応答で相談できる「
」もご活用ください。
通販サイトの緊急避妊薬・アフターピルは大丈夫?
通販サイト等の並行輸入品は、偽物の薬である可能性があります。また、注文してから手元に届くまで1週間以上かかるケースもあります。見た目で偽物かどうかを判断するのは難しく、医療従事者による診察やアフターフォローもないため、おすすめできません。なお、並行輸入品の転売は犯罪になります。他の人が買ったり、もらったという緊急避妊薬と思われる薬の服用は避けましょう。
4.緊急避妊薬使用時の注意点って?副作用や身体への影響は?
▶
ウェブサイトもご参照くださいどういう時に緊急避妊は必要?
・腟内に射精した、もしくは腟内に精液や男性器から分泌液(射精前を含む)が入った
・コンドームの失敗:コンドームが破れた、外れた等
・低用量ピルを飲み始めて7日以内に、3日以上の飲み忘れがあった
⇒低用量ピルを飲み忘れた場合の対応については、「
」(日本家族計画協会作成)が参考になります。緊急避妊薬の注意点
・「緊急避妊薬があるから普段避妊をしなくて大丈夫」ということではありません。100%確実に避妊ができるというわけではないので、あくまで避妊の失敗があった時の緊急手段として覚えておきましょう。緊急避妊薬を普段の避妊法として使うのはおすすめできません。
・緊急避妊薬服用後に避妊のない性行為をすれば、妊娠の可能性は高まります。緊急避妊薬の服用により、排卵が遅れることがあります。そのため、避妊の成功が確認できるまで、適切な避妊法の使用を考えて下さい。緊急避妊薬を服用した翌日から低用量ピルの服用を始めることも可能ですので、あわせて婦人科・産婦人科に相談しましょう。
⇒詳細は、
へ
・ピルには性感染症の予防効果はありません。コンドームをつけなかった、やぶれてしまったという場合には性感染症感染の可能性もあります。保健所や病院(男性は泌尿器科・皮ふ科など、女性は婦人科・産婦人科など)で、性感染症の検査もあわせておすすめします。
⇒詳細は、 へ
・性被害にあった場合は、警察に届け出をすると、緊急避妊が公費助成となり、金銭的な負担がなく選択することができます。警察に届け出るかを含めて相談できる性暴力ワンストップセンターなどもあります。
⇒詳細は、 へ緊急避妊薬の副作用
・緊急避妊薬の副作用として、吐き気や嘔吐、頭痛などがおこる場合があります。以前、中用量ピルを2回服用するヤッペ法では、副作用が多く見られましたが、2011年に認可されたノルレボという緊急避妊専用薬では、副作用が少なくなりました。もし副作用があっても一時的なものですが、心配な時は、吐き気止めを一緒に処方してもらいましょう。
・緊急避妊薬の服用後2時間以内に吐いてしまった場合、医師に相談して下さい。服用後2時間を経過しての嘔吐であれば薬の避妊効果への影響の心配はいりません。主治医の指示に従って服用するようにしてください。もし避妊の失敗後、72時間を越えてしまったら?
緊急避妊薬は性行為から72時間以内に服用すれば、8割ほどの妊娠阻止率があります。72時間を越えた場合でも120時間以内の服用であれば避妊効果は落ちるものの、服用しないよりかは妊娠率を下げることが期待できると考えられています。120 時間を超えた服用では、その避妊効果は保障されていません。
また、性行為から120 時間以内であれば銅付加IUDの使用も選択肢として考えられます。産婦人科・婦人科を受診し、相談してみてください。
パートナーが避妊に協力してくれない…という時は?
イヤなのに性的なことをむりやりしたり、避妊に協力しないことは暴力です。付き合っている相手や好きな相手だからといって、していいことではありませんし、ガマンする必要はありません。悩んだり、困った時は、専門機関に相談することもできます。
性暴力・性犯罪の詳細は相談先について⇒詳細は、 へデートDVに関する電話相談窓口:
(認定NPO法人エンパワメントかながわ)
0120-51-4477
毎週火曜日 18時~21時 / 土曜日 14時~18時(年末年始を除く)⇒詳細は、
へ5.緊急避妊の成功を確認するには?
緊急避妊薬の服用後、月経(生理)が起こることが避妊成功のサインと言われています。ただし、性器からの出血があっても、不正性器出血や妊娠初期の出血を月経と区別できない場合もあります。念のため、性交から3週間経過した時点で、市販の妊娠検査薬で妊娠を確かめてみてください。
もちろん、心配な時や、検査薬で反応が陽性に出たら婦人科・産婦人科を受診して下さい。
女性主体で確実にできる低用量ピルを検討するなど、パートナーと今後の避妊方法について見直すことも大切です。
⇒詳細は、
へ6.ピルコンでは、緊急避妊薬のアクセス改善・薬局での入手を求める署名キャンペーン中!
\緊急避妊薬を必要とするすべての女性に届けたい!/
ぜひ、ご署名・拡散のご協力をお願いします!
▶<私たちの要望>
宛先:厚生労働大臣、日本産科婦人科学会会長、日本薬剤師会会長
・アフターピルをOTC化してください。また、諸外国との価格差を無くしてください。
・文部科学省と連携しにはたらきかけ、ピルや避妊についてしっかりした知識をつける性教育を充実させてください。義務教育である中学校までの教育で取り上げるべきです。
・ネット通販業者がアフターピルやピルを売っている状況は危険です。経過的措置として、オンライン診療でのアフターピル、ピル処方は安全性を担保できるものであり、アフターピル希望時の初診の際に対面での診療を必要しないことを明確化してください。<よくある質問と私たちの考え>
Q1. 緊急避妊薬は副作用の強い危険な薬では?
2011年に認可されたノルレボ錠の吐き気や頭痛などの副作用は少なくなっています。多くの国では緊急避妊薬は既に安全性が確認されたとして約90カ国で薬局で入手可(2020年6月現在)となっています。一方で、中用量ピルを活用した緊急避妊(ヤツペ法)では吐き気などの副作用が強く、避妊効果も落ちますが、価格が安いがため未だに利用されています。また、諸外国では120時間以内であれば有効なアフターピルも認可されていますが、日本では未だ認可されていません。効果の高いアフターピルを適正な価格で普及することが必要だと考えます。として、緊急避妊薬は「服用できない医学上の病態はなく、服用できない年齢もない」と安全性を明言しており、「意図しない妊娠のリスクを抱えたすべての女性および少女には、緊急避妊にアクセスする権利があり、緊急避妊の複数の手段は国内のあらゆる家族計画プログラムに常に含まれねばならない」と2018年に勧告しています。
Q2. 緊急避妊薬のアクセス改善をすると悪用・乱用されるのでは?
では、緊急避妊薬のアクセス改善によって、リスクの高い性行動を増やさないと明記されています。また、によると「緊急避妊薬の使用増加が性行動を活発化させたり、妊娠率の上昇を招かないことを示唆(一部の研究では低下の可能性を示唆)」「アフターピルが定期的な避妊の使用に悪影響を及ぼすとしても、女性はすべての避妊の選択肢について知る権利がある」とあります。なお、今回署名キャンペーンで求めているOTC化は、緊急避妊を求める女性が薬局の薬剤師の対面販売を通して購入できるようにするというもので、悪意のある男性の悪用・乱用につながるとは考えづらいです。いつでも避妊薬にアクセスできるのは、リプロダクティブヘルス・ライツで示される当然の権利です。悪用・乱用が懸念されるのであれば、避妊や支援先を掲載した啓発パンフレットを購入者に手渡すなどし、適切な利用の指導や、性暴力被害を受けている女性への支援介入機会としても活用すべきだと考えます。
Q3. 緊急避妊薬のアクセス改善をすると性感染症の感染者数は増えるのでは?
では、緊急避妊薬のアクセス改善が性感染症の増加や無防備な性行動の増加につながったということはなかったとあります。私たちは、緊急避妊薬購入時に避妊の啓発と共に性感染症についての正しい知識の普及も目指すべきだと考えます。どのように緊急避妊薬のアクセス改善との両輪で、性教育や知識を広げていくかという議論に発展させていくべきです。