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【疑惑の炎上商品】セブンイレブンの改悪リニューアルが酷すぎる件を漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ

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信じるか信じないかはあなた次第

 

 【疑惑の炎上商品】セブンイレブンの改悪リニューアルが酷すぎる件を漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ

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セブン「疑惑の炎上商品」を検証、空洞塩むすびやハリボテサンドは本当か

コンビニチェーンの王者として君臨するセブン-イレブンだが、ネット上である「疑惑」が持ち上がっている。商品の画像がアップされ、「ハリボテ」「詐欺」ではないかと取り沙汰されているのだ。セブン愛の強い筆者が、ごくごく個人的な印象にとどまる話にはなるが、一部商品を検証してみた。(フリーライター 武藤弘樹)

 

コンビニ戦国時代
独り勝ちのセブン-イレブンに不穏な影

 日本においてコンビニエンスストアは、人々の豊かな生活を保証してくれる、国の血肉のような存在である。コンビニチェーンには代表的なものがいくつかあるが、各社が発表したチェーン全店売上高(2020年2月期)を参考に見てみると、上位は下記の通りだ。

セブン-イレブン(以下「セブン」と略):約4.9兆円
ファミリーマート:約2.97兆円
ローソン:約2.51兆円

 日本のコンビニ業界は、これら主要3社による三国時代の様相を呈しているが、なんといっても頭一つ抜けているのがセブンである。近年コンビニの、とりわけセブンの食品類のおいしさは尋常でなく、下手な飲食店や専門店に匹敵、ともすれば凌駕(りょうが)するほどの味を備えているものも珍しくないほどになった。
 
 知り合いに「コンビニはセブン以外行かない」という人や「自分の体はセブンでできている」という人もいる。筆者自身も熱烈なファンとなり、いつしかセブンを呼ぶときだけ「セブンさん」と“さん”付けを欠かさないようになった。セブンの取り扱い商品に対する真摯な姿勢が、それくらいの畏敬の念を消費者に抱かせたのである。
 
 しかし、ここ最近SNSを中心に、「セブンの商品は詐欺だ」という話題が出回っている。これはいかなることか。

 セブン信者としては「まさかセブンさんがそんな」という思いだが、今回は「詐欺告発」投稿の真偽を自らの目で確かめ「本当にハリボテなのかどうか」を検証しつつ、今後セブンがどうなっていくのかを占ってみたい。

疑惑の品を実際に検証

 さて、ネットで疑惑となっている商品をざっとまとめてみた。

●空洞塩むすび:塩むすびの内部に、具を詰められそうな不自然な空洞がある。
●底上げ弁当:弁当の容器が二重になっていて、弁当本体が入っている内容器に対して外容器がはなはだ大きい(実際の内容量が見た目よりかなり少ない)。
●詐欺カップ:飲み物の半透明のカップに色付けをして、内容物を偽る。
●ハリボテサンド:サンドイッチの、正面部分の見えるところにだけ具材がある。

 これらのどれも、ネットで証拠として添えられている画像が真実であるとするなら、「たしかにひどい」と感じても仕方がない。
 
 さて、近所のセブンを数軒回り、疑惑の品々を手に入る分だけ購入してきた(弁当はなかった)。約2000円の買い物であり、コンビニでは豪遊といってよく、検証が終わったら普通に食べるだけだから、取材にかこつけたこの買い物、ワクワク感は禁じ得ない。
 
 しかし、ワクワクしてばかりもいられない。我が尊きセブンさんが不穏な空気に包まれた状況である。冷静で客観的な目でもって真実を見極めねばならない。

 
ハムカツサンドの中身(著者撮影)

 明快なところから紹介していこう。「ハリボテサンド」に関しては、確認できなかった。今回ハムカツサンドといちごサンド、ついでにいちごジャムのコッペパンを購入したが、どれもおしりの方まで具がみっちり詰まっていた。ネットの告発画像ではハムがハリボテとなっていたが、ハムが使われているミックスサンドは筆者が日常的に食べており、これまでハリボテと感じたことはなかった。 

 次に「空洞塩むすび」だが、念のため2つ買って割ってみると、両方に小指の先が入りそうな小さめの、空洞ともいえないような空間が同じ場所にある(おにぎりの右下の方)のが確認できた。個人的には詐欺とは感じられず、製造の過程で起こり得る誤差の範囲内、という印象である。ちなみに塩むすびは初めて食べたが、すこぶる美味であった。今後は筆者がセブンで頻繁に買う梅おにぎりにこだわらず、こちらも採用していきたい所存である。

塩むすびを割ってみた(著者撮影)

「ハリボテサンド」と「空洞塩むすび」に関して、ネットで「全然詐欺じゃないよ」と反証を、中には画像付きで上げている人もいる。告発画像と反証画像のどちらも真であると仮定するなら、製造工場の違いによって「詐欺」商品が生まれる場合があるのではないか、というのがちまたの見解である。
 
 難しいのは「詐欺カップ」であった。

きわどいカップデザイン
炎上も仕方なしか

「練乳いちごミルク タピオカ入り」は容器に赤いイラスト(著者撮影)

 ネットで特に問題視されているのはチルドカップの「sonnaバナナミルク」と「練乳いちごミルク タピオカ入り」である。
 
「sonnaバナナミルク」は容器側面の上の部分に、中の飲料に近似した着色がなされていて、パッと見、飲料がカップに満ちているように思えるが、蓋を開けてみるとそうではないことがわかる…ということが指摘されていた。この商品は残念ながら手に入れることができなかったので、こちらで検証はできなかった。
 
「練乳いちごミルク」は入手できた。ついでに、怪しげな雰囲気を醸し出していたドリンク、「タピオカ黒糖ラテ」「とろりんチョコプリンラテ」「金のカフェラテ ノンスウィート」の3つを追加で検証していく。

「とろりんチョコプリンラテ」の容器下部はこげ茶になっている(著者撮影)

 中が見えなくなっている「金のカフェラテ ノンスウィート」は、飲料が蓋の付近までちゃんとあった。こちらは問題ない。しかし「練乳いちごミルク」は本物の果肉が漂っているかのような赤いイラストが、「タピオカ黒糖ラテ」は黒糖が漂っているような茶色のイラストが、「とろりんチョコプリンラテ」は底部分にチョコが沈殿しているかのようなこげ茶のイラストが、それぞれ巧妙なクオリティーでカップに施されていたことが、中身を空にしてみて判明した。これでは「詐欺」のそしりを受けても仕方がない。

 

 セブンファンとしては、はっきりいって残念である。というのも、練乳いちごミルクは果肉たっぷりで、黒糖ラテはタピオカがストローからマシンガンのように入ってきて、チョコプリンラテはとても濃厚であった。どれもカップのイラストに頼らずとも満足度が高く、十分おいしい商品なのである。かような妙なイラストさえなければ「あーおいしかった」で終わるところが、飲み終わって「あれ、ちょっとだまされた?」と感じる人が出てくる可能性を、イラストを施すことでわざわざ発生させている。

 おいしそうなイラストをきっかけにリピーターを獲得したい思惑があったにしても、もう少しなんとかならなかったのか。

王者の風格を期待したいファン
今こそ初心にかえるとき

 イケイケで売り上げを伸ばしていた企業が、いつの頃からかちょっと様子が変わって、その後凋落(ちょうらく)していくさまを、一消費者の立場からこれまで何度か目にしてきた。平家物語にあるように、「おごれる者久しからず」は結構な確度で真なのである。
 
 セブン-イレブンの創業者・鈴木敏文氏の凄みを伝える、ある有名なエピソードがある。新発売されるインスタントラーメンの試食が発売前日になってしまった。商品を口にした鈴木氏は急きょ発売中止と、6000万円分の商品を廃棄することを決定した、というものである。
 
 この消費者に寄り添う姿勢がセブンをコンビニの王者たらしめた。鈴木氏は2016年に名誉顧問に退いたが、残る経営陣もぜひその手腕を見せて、我々を魅了し続けてくれることを期待したい。
 
 トップ走者として逆風を受けやすい立場にあるセブンだが、今「詐欺」と炎上しているのはひょっとしたらいい機会かもしれない。信用を取り戻していけば、批判を集めた怪しげなカップデザインも「黒歴史の笑い話」になる日を迎えられるはずである。筆者がこうして必死になって応援している通り、ファンはまだ離れきってはいないから、今こそ巻き返しがきく、そのチャンスだ。
 
 コンビニチェーンの売り上げレースは「王者の転落」などではなく、下位企業の努力による追い上げと、そこからさらに逃げ足をみせるトップによって白熱してもらいたい。各企業が切磋琢磨して商品の質が上がってくれれば、消費者としては万々歳である。

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