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【新型コロナ】持続化給付金詐欺のエグすぎる闇@アシタノワダイ
学生が詐欺罪容疑で逮捕!持続化給付金の「不正受給」のペナルティはこんなに重い
5月1日に始まった持続化給付金。
新型コロナウイルスで収入が激減した事業主の救済策として実施された。
しかし、不正受給や悪徳業者の横行の噂も耳にする。
「スマホで軽く100万円」
なんて聞くと誰でも心が揺れる不正受給だが、実はかなり大きいリスクがある。
7月22日 持続化給付金の不正受給で大学生が逮捕
2020年7月22日、山梨県警が埼玉県在住の大学生を持続化給付金に関わる詐欺の疑いで逮捕された。
この大学生は実態がないにもかかわらず5月半ばに個人事業主として確定申告、年間事業収入欄に架空の売上を記入して100万円の持続化給付金を受給していた。
ただ、これは氷山の一角に過ぎない。
この事件が明るみに出る以前から不正受給の噂はインターネット上に出回っていた。
それを受け、経済産業省が7月から不正受給の調査を開始した。
持続化給付金を管轄する経済産業省は、今月上旬から不正受給の調査を始めたことを明らかにした。
簡素な手続きが不正受給の温床となっていること、さらに「誰でも貰える」とサラリーマンや主婦、無職や学生といった本来受給資格のない人に不正受給を促し、申請代行をもちかける悪徳業者の横行が背景にあるようだ。
事実、SNSでは一時期、持続化給付金の申請代行を勧誘する不審なアカウントが散見される。
こういった現象も簡素な手続きが一因とみられる。
持続化給付金の不正受給とは?
不正受給とされる行為は主に次の4つのような行為だ。
①二重申請
持続化給付金は本来1回だけしか申請・受給できない。
2回受け取ったら不正受給になる。
中小企業の経営者がいったん会社で持続化給付金を申請・受給した後、フリーランスとして申請し給付金を受け取ったら二重申請に該当する。
②恣意的な売上操作
持続化給付金は今年の特定の月の売上が前年に比して少なければ少ないほどたくさんもらえる。
そのせいか、事業主の中にはわざと売上計上を先送りしてなるべく多く受給しようとする人もいるようだ。この行為が悪質であれば不正受給に該当する。
③資格がないのに偽り受給
無職やサラリーマン、学生などが個人事業主と偽って申請・受給する不正受給だ。
独立して事業を営んでいるわけでもないのに「ハンドメイドで生計を立てている」と嘘の決算書と確定申告書を作成し、嘘の売上台帳を作成して申請・受給するのがこれにあたる。
ただし、実質個人事業主なのに契約先の都合で「給与所得」「雑所得」で報酬を受け取っているなら不正受給にならないようだ。
④コロナ禍ではない原因も不正受給
持続化給付金の趣旨・目的はあくまでも新型コロナウイルスの影響により収入減となった事業主の救済だ。
そのため、減収の原因がコロナ禍ではなく契約打ち切りといった別の要素であるにもかかわらず給付金を受け取れば不正受給になる。
「日本郵政グループの営業社員約120人が不正に持続化給付金を申請していた」と6月下旬に報道された。
これはコロナ禍ではなく不適切販売問題による営業自粛なのに申請したから問題になったのだ。
この他、制度趣旨や目的に沿わない内容も不正受給に当たると見られる。
不正受給したときのペナルティ
もし持続化給付金の不正受給が発覚すると次のペナルティがある。
①「受給額+α」を返還する
持続化給付金の不正受給がバレると、給付額の返還が求められる。
ただし給付額そのものだけでなく次の金額も請求対象だ。
・延滞金:給付額×年3%×(給付の日の翌日から返還の日までの日数)/365日
・(給付金の額+延滞金の額)×20%
また、返還請求に応じない場合には、民事訴訟が提起され、返還せざるを得ない状況になる可能性がある。
②不正受給者の公表
不正の内容の度合いによっては、屋号やペンネームなどが公表される。
③詐欺罪として刑事告訴
不正内容が悪質だと見られれば、詐欺罪として刑事告訴の対象となる。
悪徳業者・弁護士・税理士の甘言には注意
以上3つは不正受給そのもののペナルティですが、業者の甘言に乗って申請代行を依頼すると、さらに怖い現実が待っている。
それは個人情報の悪用だ。
申請代行を依頼すると、業者に氏名や住所、預貯金口座や収入、生年月日といった個人の重要な情報を渡すことになる。
マイナンバーカードや運転免許証の画像を素性の分からない相手に渡すわけだ。
相手によっては個人情報を犯罪に利用することもあるだろう。
不正受給がバレれば社会的信用を失う
不正受給でもっとも大きい損失は社会的な信用の喪失する。
冒頭にご紹介した大学生は、今回の件で将来の就職や転職、ローン申請が難しくなるかもしれない。
たった100万円でこの先の長い人生を棒に振ってしまうかもしれないのだ。
この他、家賃支援給付金や各種補助金といったコロナ禍関連のお金があるが、いずれも不正受給は厳しく追及されている。
目先のお金につられることなく、甘い言葉には乗らないようにしたい。