信じるか信じないかはあなた次第
- 【ジャニーズの闇】地上波絶対タブー、ジャニー喜田川の闇(マンガで分かる)
- 「これを我慢しないと売れないから」英BBCが報じたジャニー喜多川氏の性加害 元ジャニーズJr.が顔出しで衝撃告白
- 「これを我慢しないと売れないから」被害を受けた元Jr.の告発
- ジャニー氏の問題を取り上げた週刊文春とジャニーズ事務所の訴訟
- 性加害の実態が認められたものの、メディアの反応は…
【ジャニーズの闇】地上波絶対タブー、ジャニー喜田川の闇(マンガで分かる)
「これを我慢しないと売れないから」英BBCが報じたジャニー喜多川氏の性加害 元ジャニーズJr.が顔出しで衝撃告白
イギリス時間の3月7日午後9時、英国営放送「BBC Two」のゴールデンタイムで、1時間の番組が放送された。タイトルは、
『Predator:The Secret Scandal of J‐Pop(プレデター~Jポップの秘密のスキャンダル)』
ここで“プレデター(捕食者)”と名指しされている人物。それは2019年に死去したジャニーズ事務所創業者、ジャニー喜多川氏(享年87)である。
「これを我慢しないと売れないから」被害を受けた元Jr.の告発
番組はジャニー氏を「Jポップ界のゴッドファーザ―」と表現。ジャニーズのアイドルがメディアを席巻し、街を歩けば、至るところに、グッズ、広告などあらゆる姿で存在している様子を映し出す。そして、レポーターはこう切り出した。
〈しかし、何十年もの間、ジャニー喜多川にはある疑惑がつきまとっていました。事務所に所属する少年たちに、性的虐待を加えていたという疑惑です〉
『プレデター』には被害を受けた元ジャニーズJr.の男性3名が、顔を出して登場する。ジュニアの少年たちは“合宿所”と呼ばれるジャニー氏の自宅マンションに呼ばれ、食事をし、お風呂に入れて貰う。そして寝室でジャニー氏にマッサージをされ、徐々に彼の手が下がっていく……。『プレデター』はジャニー氏の性的虐待の被害者の告白を、初めて取り上げたテレビ番組となった。
中でも印象的だったのが、30年以上前にジュニアだったハヤシ氏(仮名)の告白だ。時折、声を詰まらせながら、彼は初めて合宿所を訪れた日にジャニー氏に夜通しマッサージをされ、別の日にはジャニー氏から、「口でされた」とも明かした。また他のジュニアからは「これを我慢しないと売れないから」と言われたという。
ジャニー氏の問題を取り上げた週刊文春とジャニーズ事務所の訴訟
番組には週刊文春の記者も出演している。というのも、日本のメディアが沈黙を続ける中、この問題を唯一正面から取り上げたのが1999年10月から14週にわたって展開した小誌のキャンペーン報道だったたからである。
一連の記事で、最も深刻な問題として告発したのが、ジャニー氏による性的虐待だった。
「ユー、今日ウチへ来る?」
との誘い文句で少年たちを“合宿所”や、滞在するホテルの部屋に招き、行為を繰り返していたのだ。
キャンペーン開始後の1999年11月、ジャニー氏と事務所は、小社・文藝春秋に対し名誉毀損の損害賠償を求めて提訴。審理では、ジャニー氏本人や記事で証言した少年2人も出廷した。
2002年3月の東京地裁判決は少年らの供述の信用性を認めず、小誌が敗訴。メディアはその事実を大きく取り上げた。だが東京高裁では状況が一転。2003年7月に下された判決ではジャニー氏の性虐待について、こう論じられている。
〈原告喜多川が(中略)セクハラ行為をしているとの記述については、いわゆる真実性の抗弁が認められ、かつ、公共の利害に関する事実に係るものである〉
ジャニー氏の性的虐待を認定し、名誉毀損には当たらないとしたのだ。重要視されたのがジャニー氏の証言だ。
少年たちの性的虐待についての告白に対し、法廷で「彼たちはうその証言をしたということを、僕は明確には言い難いです」と述べていたのである。
その後、ジャニーズ側は最高裁に上告したが、2004年2月に上告棄却。高裁判決が確定した。
性加害の実態が認められたものの、メディアの反応は…
司法によって認められた、日本で最大の売り上げを誇る芸能事務所のトップによる性加害の実態。だが、一審判決を扱ったスポーツ紙らは、掌を返したように一切触れず、全国紙も朝日と毎日が小さく報じたのみ。テレビは言うに及ばず、広告業界も何事もなかったかのように、ジャニーズ事務所のタレントの起用を続けた。
『プレデター』でレポーターを務めているジャーナリスト、モビーン・アザー氏は、小誌の取材に対し驚きを隠さなかった。
「事実とわかったにもかかわらず、社会的に問題にされなかったことに衝撃を受けました。彼はジャニーズ事務所を運営することを許され、何十年もの間、国の宝として崇められてきた。掘り下げれば下げるほど、よくわからない話でした」
ジャニー氏が社会的に弾劾されることはなかった。それはジャニー氏に“生き方を改める必要はない”と思わせたのだろうか。彼は判決後も再び同じ過ちを続けていた。それが今回のBBCの取材で明らかとなっている――。
3月8日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および3月9日(木)発売の「週刊文春」では、かつて『週刊文春』が報じたジャニー氏のおぞましい性加害の実態、『プレデター』のディレクターが明かす番組制作の経緯、アザー氏が最もショックを受けた被害者たちの証言、番組取材陣が指摘する日本メディアの問題点、性加害問題に対するジャニーズ事務所の回答、当時の担当記者たちが明かす1999年当時の取材の裏側などを詳報している。
「これを我慢しないと売れないから」英BBCが報じたジャニー喜多川氏の性加害 元ジャニーズJr.が顔出しで衝撃告白 | 文春オンライン