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【餃子の王将事件】真犯人は誰なのか?漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ

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信じるか信じないかはあなた次第

【餃子の王将事件】真犯人は誰なのか?漫画にしてみた(マンガで分かる)@アシタノワダイ

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餃子の王将社長撃たれ死亡 京都の本社前、殺人事件で捜査

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“25口径、4発の弾丸が胸や腹に命中…”「餃子の王将」社長射殺事件を迷宮入りさせた京都府警の“失態”

 2013年12月19日午前5時45分――。

 株式会社王将フードサービスの大東隆行社長(当時72歳)は、京都市山科区の本社駐車場に車を停めた。2000年に社長となってから、毎朝午前5時半から6時に出社するのが日課だった。ゴム長靴に履き替え、廻りを掃き清める。その後、周囲の道路に水を撒く。

 京都・四条大宮の1号店からスタートした「餃子の王将」は、関西を中心に737店舗(2020年3月31日現在)を全国展開する巨大飲食チェーンである。大企業のトップが、冬場ならまだ暗いうちに出社し、率先して汚れ仕事を行う美談はかっこうのネタだ。実際、マスコミでも何度か取り上げられた。

「誰よりも早く一番乗りが大切。仕事は朝が勝負ちゃうのん? 意欲と勢いと活気でやるもんや」(『週刊ポスト』2013年12月13日号より引用)

 近隣住民にも社長の早起き・掃除はよく知られていたという。 

急所に命中していた4発の銃弾

 この朝も、いつものまめまめしい姿が見られるはずだった。が、車から降り立った直後、至近距離から25口径の小型拳銃が発射され、4発の弾丸が急所の胸や腹に命中した。脅しとは考えにくい。殺すつもりとしか思えない。午前7時、社員が昏倒する社長を発見したが、病院に運ばれ死亡が確認された。遺留品は4個の薬莢だけで、鞄や財布などは一切荒らされていなかった。車内に百数十万円以上あった現金も手つかずのままだ。

株式会社王将フードサービスの大東隆行社長(当時72歳)

 凶行の現場となった山科区は、観光客でごった返す京都市中心部とは違い、ひとつ山を越えたごく普通の住宅街である。とはいえ、JR京都駅から東海道本線に乗車するとわずか5分で山科駅に到着するほど近い。激坂のため自転車での行き来はしんどいが、原付バイクがあれば、市内中心部から容易に移動できる。通りに人がいない早朝、アクセスが簡単な現場、決まった時間に出社してくる社長……計画そのものは簡単だし、逃走もしやすい。

 新聞報道によれば、京都府警はこれまで延べ22万人を超える捜査員を投入し、現在も50人以上で捜査態勢を敷いているという。しかし、実行犯に繋がる決め手は、残念ながらみつかっていない。殺人事件は発生直後の捜査が明暗を分ける。もはや新情報はほとんどないだろう。迷宮入りになってもおかしくはない

風化しない「王将社長殺害事件」

 それでも王将社長射殺事件はまだましだ。クリスマス前になると、決まって地域住民の話題になるからである。

 JR山科駅を出ると、すぐ左側に「餃子の王将・山科駅前店」がある。事件が発生した12月になると、遺族や王将フードサービス社員、捜査関係者らが店舗周辺に立ち、通行人に情報提供を求めるチラシやティッシュなどを配るのだ。こうした光景はクリスマス直前の風物詩のように市民に記憶されている。

「こまい事件はあっても、このあたりで殺人事件なんてほとんどないからね。冬になると日野小学校の小学生が殺された事件(通称・てるくはのる殺人事件。容疑者は自殺。捜査本部は山科署)と一緒に、このあたりの人間の話題になるんですわ。殺された(大東)社長は、ものすごく評判よかった。ただあそこまで会社を大きくしましたから、なんの商売でもどこかで誰かの恨みを買うやろう、これは絶対になにかあるでって話にはなりますね。単なる噂でも、風化するよりええでしょう」(山科駅前の商店主)

 事件現場となった王将フードサービス本社でも、12月には毎年献花が行われていた。事件から7年経った昨年末は、コロナ禍のため中止された。

 

暴力団関係者の関与は濃厚、現場近くに工藤會組員のDNA

 捜査では北九州市に本部を置く工藤會の名前が挙がっている。現場から約1キロの場所で発見された煙草の吸い殻から採取されたDNAが、工藤會組員のそれと一致したためだ。鮮やかな犯行の手口からみても、暴力団関係者の関与は濃厚だった。現実には映画のような殺し屋など存在しない。それでも暴力団員は、サラリーマンよりずっと暴力に慣れ親しんでいる。

 京都府警もかなりの暴力団関係者に接触している。

「警察……府内のややこしいヤツのほとんどに『なんか情報知らんか?』と訊いとるね。ある程度の概要は教えてくれるから、ヤクザはみなそれなりの情報を持っとるよ。そりゃあ刑事が取引材料にしてくる情報など、たいした価値のあるものじゃない。それでも府警の様子みてたら遮二無二なっとるのは分かるわ。なにしろ死体が上がってる事件で、被害者は有名人。マスコミはいまも興味を持ってる。このままでは引き下がれない……んやろうけど、威信に賭けて捜査しているわりには、ビッグニュースを聞かへんな」(京都の指定暴力団幹部)

手袋にヘルメット姿でも不審に思われないバイクは常套手段

 事件当日の防犯カメラには、不審な男がバイクに乗って立ち去る映像が残されていた。現場はカメラの死角のため、殺害の瞬間は映っていなかったが、直後、現場を離れる車の姿もあった。

 物証や目撃証言が乏しいなか、事件の翌年4月には現場から約2キロのアパート駐車場に放置されている小型バイクが発見され、拳銃を発射した際に付着する硝煙反応も確認できている。近くには凶行の2ヶ月前に盗難された原付バイクもあって、ナンバーは別のものと替えられていた。

 いっこうに捜査が進展しないため、外国人による犯行という見方も出たが、暴力団員らは「外国マフィアの犯行は先走りすぎ」と懐疑的である。京都市内に拠点を持つ山口組系幹部も、外国人ヒットマン説は考えにくいと話す。

「外国人を使って殺すなんて怖くてできない。それに金で雇った半端者は、しょせんその程度の繋がりしかないから、逮捕されればすべてを謳う(※白状する)。そんな危ない橋を渡るとは思えない。襲撃にバイクを使うのは襲撃の基礎中の基礎。手袋をして、顔の見えないヘルメットをかぶってうろうろしてても、誰も不審に思わない。おそらく現場近くに拠点があって、そこを根城にしていたんじゃないか。当日は動かず、一晩テレビを観て過ごし、ゆっくり寝て、それから逃走したはず」

 自らが関与した抗争事件の経験から、そう推測しているという。相応の説得力はある。

 

福岡県警と京都府警の不仲

 2016年春、京都府警は中古車ディーラーに並んでいた軽自動車が、バイクの盗難に使用された車両だと突き止めている。事件当時の持ち主は、容疑のかかった組員と同世代であり、出身もまた同じだったうえ、この軽自動車が九州を走っていた事実も判明している。 

 状況証拠はそれなりに揃っている。京都府警はここから実行犯にたどり着こうと必死の捜査をしている。

 では、なぜ犯人が逮捕されないのか?

 京都在住の暴力団幹部は、京都府警が失態を犯し、捜査停滞の理由になっていると話す。

「捜査一課の人間が証拠を紛失したらしいですわ。左遷されたと聞いてます。それなりの立場の人間です。それを聞いた福岡県警が『こんなにも適当な京都府警とは、一緒に捜査などできない』と激怒し、連携が出来ないらしい。工藤會のI組のTが実行犯ちゃうか、という名前まで俺らのところに伝わってきてるんやけど、福岡県警の協力がない限り、どないもならんでしょ。

 無くした証拠……しばらくしてから出てきたんやと。でもひび割れた信頼関係は修復できん。『京都府警はたるい。ヤクザの取り締まりもだらしない。強硬な取り締まりで有名な大阪府警に、いっぺん研修いったらええ』なんてイヤミも聞こえてくる。そんだけ警察は縄張り意識が強いんですわ。ヤクザ顔負けのメンツが邪魔し、仲良うできんのやろうね」 

 どこまで信じていいのか分からないが、当の幹部は「これまで何度も情報交換してきた。間違いない」と自信たっぷりだった。

不透明な取引のうち、170億が未回収

 2016年3月29日、暴力団との関係を聞きこみ調査した第三者委員会は、93ページの調査報告書を発表した。反社会的勢力との関係はなかったとされたがマスコミは沸いた。九州出身の「A氏」と王将の間に、合計260億円もの不透明な取引があり、そのうち、170億が未回収と記されていたからだ。

 A氏は被害者の義兄である創業者と昵懇で、その次男とも数々の取引をしていた。マスコミが書き立てたこともあって、A氏は週刊誌の取材に実名で答え、暴力団相手のトラブルが起きた際、仲裁に入ったとも語られている。が、以降、捜査は進展していない。

 事件から5年後の2018年12月、発生当時の様子を調べようと考え、私も殺害現場を訪問した。社長が射殺された駐車場にフェンスやゲートは新設されておらず、ただ立ち入り禁止の看板だけがあった。本社の目の前にある住宅を皮切りに、手当たり次第呼び鈴を押した。京都の風土なのか、マスコミに辟易しているのか分からぬが、誰もが冷淡で取材拒否だった。

(著者提供)

「とにかく犯人が捕まって欲しい」

 1時間後、とある家の女性がようやく口を開いてくれた。

「大騒ぎやったですよ。小学校は私たちが付き添って集団下校、警察のパトカーやマスコミがうろうろしてて、みんなびくびくしてました。とにかく犯人が捕まって欲しいです。どうなんですか? 犯人はみつかりそうなんですか?」

 その際、連絡先を教えてもらったので、今回、記事を書くにあたり、再度、電話取材を行った。頻繁にではないにせよ、やはり年末になると話題になるという。

 通常、見ず知らずの人間が殺されても、世間はすぐ忘れてしまう。これだけ関心を持たれる殺人事件はあまりない。それだけ「餃子の王将」が、市民に親しまれているのだろう。

 解決の糸口はきっと見つかる。遺族の無念を晴らして欲しい。

bunshun.jp

2013年「餃子の王将社長殺人事件」――捜査線上に浮かんだ、謎の女性ヒットマンとは…

「テロとの戦い」は、平成という時代を象徴するキーワードの一つだ。2001年の9.11米国同時多発テロのような対国家テロもあれば、企業を標的とした殺人、拉致・監禁、恐喝など「企業テロ」と呼ばれるものもある。

 2013年12月19日早朝、「餃子の王将」を全国展開する「王将フードサービス」の大東隆行社長(当時72歳)が、京都市山科区の本社前で、何者かによって至近距離から立て続けに胸や腹に銃弾4発を撃ち込まれて殺害された、通称「餃子の王将社長射殺事件」(以下、本件)もそのひとつだ。

 この事件の全貌、そして企業テロの世界についても広範な詳細を教えてくれる『最終補強版 餃子の王将社長射殺事件』(一橋文哉/KADOKAWA)を少しひもといてみよう。

対国家テロなどでは多くの場合、首謀者が犯行声明文を出して、テロを行った理由などを表明する。一方、本書によれば、企業テロで特に殺人事件がらみの場合、実行犯の逮捕はおろか首謀者も動機もわからず、迷宮入りしてしまうことがほとんどだという。

●多くの企業テロの実行犯、首謀者が逮捕されない理由とは?

 その理由の一つに、実行犯が金で雇われた筋金入りのヒットマンであり、「犯人逮捕の手がかりや決め手となる証拠を、現場に一切残さないこと」があるという。

 本件ももちろん、現在も犯人逮捕に至らないままだが、著者は他にも、1993年に当時の阪和銀行副頭取が和歌山市の自宅前で射殺された事件、1994年に住友銀行名古屋支店支店長が自宅前で射殺された事件なども紹介し、いずれも犯人逮捕に至っていない現状を詳述している。

 企業テロの犯人逮捕を困難にさせるもう一つの理由として著者は、「複雑すぎる背後関係」を指摘する。テロの標的になる企業は多くの場合、金銭もしくは利益がらみのトラブルが闇社会との間であるケースが多いという。

 本書を読んでいて筆者が思わずイメージしたのは、1本の木を掘り起こした際に、地中では無数に分かれた根っこがぶらさがっている、あの様である。

 表向きは健全経営のように見えても、見えない部分ではいろんなしがらみがまとわりついており、それらの対処の仕方によっては、非情なテロの標的となる危険性をはらむのだ。

●わずか1日の滞在で帰国した謎の中国人女性の存在

 さて、本件に話を戻そう。

 本書によれば、大東社長を殺害したのは、中国籍の女性ヒットマンである可能性が極めて高いという。殺害前日の18日に日本に入国し、殺害した19日の当日に出国している中国人女性の記録が入管管理局で見つかったそうだ。

 本書に登場する暴力団関係者によれば通称、「抱きつきのリン」との異名を持つ、至近距離からの連射を得意とする中国人女性ヒットマンがいて、本件はその人物の犯行に手口が似ているという。

 また暗殺の場合、まず頭部を撃って確実に殺すのに対して、本件では体のみを狙う「苦しませて殺すやり方」で、これは中国マフィアが裏切り者に対して行う方法だと指摘する声もある。

 なぜ、大東社長が中国マフィアの恨みを買ったのか? その理由はどうやら、大東社長の肝いりプロジェクトだった「餃子の王将 中国進出」にあったようだ。その際、現地マフィアとの間でいくつものトラブルが発生していたことを、本書は詳細に明かしている。

 ただし本件は現在も未解決であり、「中国マフィアによる暗殺説」はあくまでも一つの推理に過ぎない。

 他にも創業者の闇社会とのトラブルも根深く、いったいだれが何の目的でたたき上げの大東社長を殺害したのか、それを明白にするために結ぶべき点はあまりに多く、一本の線にすることは至難の業のようだ。

 本書には他にも、企業テロの背景にある裏社会で、昼夜、不気味にうごめく集団や人々がさまざまに登場する。まるで映画を観ているかのような現実を垣間見ることができるが、現実なだけに「スリリングで楽しかった」などと言える世界ではない。

 本書を読む限り、大東社長は真面目一貫で、創業者一族の遺した負の遺産である反社会組織との決別を目指し、先導した人だったという。

 裏社会とのなれ合いを潔よしとしない、正義の人が生きられない社会はあまりにいびつだ。平成の時代から新しい時代へと移り、人々が正しいままで生きられる社会へと転換してくれることを願ってやまない。

文=町田光

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