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新聞やメディアが報じていることは本当に真実なのか?

【水道民営化】皆様にお伝えしなければいけない事があります。@アシタノワダイ

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信じるか信じないかはあなた次第

 

 

【水道民営化】皆様にお伝えしなければいけない事があります。@アシタノワダイ

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桜井誠氏との対談 2021/7/16 19:00~

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【更新】「水道みやぎ方式」22年4月開始へ 全国初、3事業売却の議案可決

 上下水道と工業用水の20年間の運営権を民間に一括売却する宮城県の「みやぎ型管理運営方式」で、県議会6月定例会は5日の本会議で、水処理大手メタウォーター(東京)など10社の企業グループに運営権を設定する議案を賛成多数で可決した。自治体が施設を所有しながら、運営権を民間に委ねるコンセッション方式で、水道3事業を統合しての導入は全国初。県は2022年4月の事業開始を予定する。

 議長と棄権3人を除く51人の起立採決の結果、賛成33、反対18。最大会派の自民党・県民会議、公明党県議団などが賛成した。
 採決に先立ち、継続審議を求める議員が「少数意見の留保」を表明。討論では自民、公明両会派の各1人が賛成を、共産党会派と無所属の会の各1人がそれぞれ反対を訴えた。
 運営企業の財務状況など重要事項について議会への報告を定める条例改正案も賛成多数で可決した。関係市町村での県民説明会開催、意見公募の再実施を求めた請願は賛成19、反対35で不採択となった。
 村井嘉浩知事は閉会後、「発案から6年。法改正までしてたどり着いた結果で、感無量だ。これで終わりでなく、ここがスタートという思いで厳しく(企業側を)チェックし、丁寧に進めたい」と語った。
 本会議を傍聴した請願提出者で市民団体「命の水を守る市民ネットワークみやぎ」共同代表の佐久間敬子弁護士は「とても残念。全国から約2万筆の反対署名があったが、議会は重く受け止めたのか。今後も意見していく」と述べた。
 10社の企業グループは他に、水メジャー仏ヴェオリア傘下のヴェオリア・ジェネッツ、オリックス、日立製作所など。橋本店、復建技術コンサルタント、産電工業の在仙3社も加わる。
 県内に新設する運転維持管理会社が実務を担う。民間のノウハウ活用により、県は20年間で337億円のコスト削減を見込む。
 みやぎ型を巡り、県議会は19年11月定例会で導入が可能となる条例改正案を可決。県側は今夏、厚生労働相に許可申請し、秋にも企業グループとの本契約を結ぶ方針。

kahoku.news

ついに宮城県「水道民営化」決定。値上げ・水質悪化・破綻リスクなど住民の不安をスルーしての可決に批判の声。海外では「再公営化」の動き顕著

今日5日、宮城県において水道事業の運営権を民間に売却する「みやぎ型管理運営方式」が、県議会本会議で可決。日本国内の自治体で初めて、上水道が民営化されることになった。

「みやぎ型管理運営方式」とは、上水道・下水道・工業用水道という3つの水道事業をひとつにまとめて、20年間の運営権を民間企業に売却しようというもの。

 

各社の報道によると、本会議に先んじて2日に行われた県議会の建設企業委員会では、野党会派の委員から水質の安全性を担保できるのかなどを疑問視する意見が飛び出した。また民営化に反対する市民団体からは、もっと時間をかけて県民や受水市町村の疑問・不安を解消するような方向で進めて欲しいとの声も。委員会での採決も賛成と反対が同数と、まさに意見が二分する結果となったが、委員長の裁決によって可決となったという。

各自治体が期待する「水道民営化」

現行の水道インフラは高度成長期に作られたものが多いということで、全国で水道施設の老朽化が叫ばれる昨今。また人口減によって、水道料金収入も減少していることも、各自治体にとっては悩みのタネとなっている。

そのような状況下で、横浜市ではこの7月から水道料金を平均で12%ほど値上げ。埼玉・川口市では、すでに2021年1月から平均25%値上げしているなど、各地の自治体で水道料金値上げの動きが広がっていて、2018年度では1,247の事業者のうち、43の事業者が水道料金を引き上げているとのことだ。

このように水道事業がある種の「お荷物」となっていくなか、2018年には水道法が一部改正。各地自体が水道施設運営権を設定して、民間企業による水道施設運営等の事業を行うことが可能に。いわゆる「水道民営化」が法的にも可能になったのだ。

水道民営化によるメリットとして挙げられるのが、民間企業の持つ独自の技術やノウハウを取り入れた結果、水道料金が安くなるとされる点。また効率的な運営が実現できれば、水道事業を利用したさまざまなサービスの展開、また潤沢な資金による施設の改善も期待できるという。

今回の宮城県のケースでは、すでに今年4月の段階で水処理大手の「メタウォーター」を中核とした企業団との間で基本協定書を締結。県はこれにより、20年間で水道事業にかかる経費を最大546億円削減できると試算している。

海外は「再公営化」の動きもみられる

このようにメリットを上げていくと、いいことづくめのような気がする「水道民営化」だが、日本に先んじて民営化が行われていた海外では、逆に「再公営化」の動きも目立つという。

例えばパリでは、1985年から水道民営化が始まったものの、その後の2008年までに水道料金が174%増となったという。後の調査によると、民営化後に業務を担った企業の経営が不透明で、正確な情報が行政や市民に開示されず、また利益が過少報告されていたことも判明し、2010年には再び水道事業が公営化されたそうだ。

このパリ市のように、一度は水道事業を民営化しつつも、後に再公営化した事業体は、2000年から2017年の間に267事例あるとのこと。とはいえ再公営化した際には、譲渡契約の途中で行なった際には違約金が発生するなど、結構なコストがかかることもあるという。

そのため今回の件に関しても、地元・宮城県の住民からは「拙速な議論ではないか」と、再考を求める意見があがる。県民からは上記の値上げ以外にも、民間企業なだけあり経営の破綻のリスクもある点、さらに水質の劣化を懸念する声も出ているなど、不安はまったく払拭されていないといった状況。いっぽうで、今回の件やその問題点に関して、現状多くの人に知れ渡っているかというと、決してそうとは言い難く、そんな現状を焦るような声も見られる。

 

 

 

より深い議論を求める住民サイドと、経費削減を急ぐ自治体とのすれ違いが起こっている「水道民営化」。今回、宮城県がその先鞭をつける形となったが、決してこれは対岸の火事ではなく、「水道施設の老朽化」「人口減」がその理由であるなら、今後ほかの多くの自治体で同様の問題が続発することは、火を見るよりも明らかだろう。

ツイッターの反応

 

 

 

 

 

 

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

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宮城県上工下水一体官民連携運営事業

提案項目1:本事業等の全体方針


1.当グループのビジョンと3つの全体方針


当グループは、本事業の基本運営方針と事業特性を認識し、宮城県の上工下水道事業
が抱える課題に取り組みます。「持続可能な上工下水道経営の確立」という共通の目標を向かって、全ての関係者がその共通認識を持つように、目指すべき将来像をグループのビジョンとして以下のとおり定めました。

 

みずむすびビジョン:3事業をむすび、水事業関係者をむすび、現在と未来をむすび、持続可能な上工下水道サービスを実現します
さらに、「みずむすびビジョン」を支える3つの全体方針を「地域」、「信頼」、「革新」として掲げ、各種施策に取り組みます。

地域:「みやぎの未来の水を支える地域の基盤を創ります」
信頼:「安全・安心の仕組みと情報発信により信頼を醸成します」
革新:「創意工夫と革新技術で質の向上と効率化を両立します」

 

2.本事業を取り巻く現状分析と課題認識

 

上記の「みずむすびビジョン」を定めるにあたり、当グループは平成 29 年度より約3年間にわたり、専門的な技能・経験を有する各構成員がその知見・ノウハウを持ち寄り、本事業を取り巻く外部環境や事業内容の分析を行い、取り組むべき課題を整理しました。以下に主要なものを整理します。

 長期的な目線で次世代を担う地域人材の育成・確保: 専門人材の確保と技術系の職員の高齢化に伴う技術継承は、上工下水道業界が抱える全国的な課題であり、宮城県でも同様です。全国では上下水道事業の職員数はピーク時の約4割減となっており、かつ、技術系においては 50 歳以上の職員が約半数を占めています。また、宮城県においては若年層の県外への転出者数が転入者数を近年上回っているという課題もあります。現時点ではまだ事業の担い手問題が深刻化していませんが、長期的な目線で上工下水道事業の担い手を育成、確保していく必要があると考えられます。


 県内企業との連携の必要性と広域連携ニーズへの対応: 宮城県の経済動向は、平成 23 年の東日本大震災以降の復興需要により回復傾向にあったものの、近年は景気動向指数が下降傾向にあります。
また、県の人口減少は長期的には地域経済に影響を及ぼすものと見込まれます。特に仙台と市圏以外の地方部の人口減少は、民間企業の事業活動のみならず、自治体の財政にも一層の影響が及ぶことが懸念されます。各自治体においては、前述の長期的な目線での上工下水道事業の担い手の育成や確保の課題も相まって、広域連携に対するニーズの高まりとなって現れると考えられます。


 公共事業の担い手としての県の信頼と実績の引継ぎと情報発信: 本事業は水道用水供給事業を含む国内初の PFI 法に基づく公共施設等運営事業であり、宮城県が本公募を実施するにあたっては、多くの県民等から様々な質問・意見・声が寄せられたものと理解しています。本事業は県民等の生活に直結する極めて公共性の高い事業であることから、本事業の受け手となる運営権者は、宮城県の信頼と実績を確実に引継ぐ必要があり、県民等の不安を解消するため、情報を発信し続け、県民の期待に応える経営を行う必要があります。


 環境変化にも対応できる危機管理とリスク対応: 東日本大震災においては、津波の襲来等による施設損傷、焼却炉の損傷による汚泥の外部処分費用の増加等、宮城県において甚大な被害・損失が発生したものと理解しています。これ以降も、令和元年東日本台風(台風 19 号)による風水害、新型コロナウィルス感染症の流行など、事業の継続性に影響を及ぼし得る大規模災害等が頻発しています。
本事業は 20 年間と長期であることから、事業期間中に経営に甚大な影響を及ぼす環境変化が起こる可能性は十分に想定されます。

 

 長期かつ 3 事業一体運営の利点活用と新技術導入によるコスト低減: 需要減少を前提とする本事業において、県民等の負担上昇を緩和するためには、需要減に応じたコストの削減が必須となります。一方で、運営権設定対象施設の中には、1980 年代から継続的に運用され、耐用年数を大きく超過した設備が数多くあります。厳しい経営環境のなか、現在の安全・安心・安定のサービス水準を維持・向上する必要があります。さらに、持続可能な事業を実現するためには、管理体制の統合や新技術等の導入等を通じた総事業費の削減が必要になります。


3.3つの全体方針:「地域」、「信頼」、「革新」

 

 全体方針1 【地域】 「みやぎの未来の水を支える地域の基盤を創ります」
本事業を持続可能なものとするために、事業が存立する基盤が地域と密接に結びつく必要があると考えます。そのため、みやぎの水を将来にわたって守り続ける地域基盤の創出を目的とし、上工下水道事業の運営に欠かせない地域のネットワークを構築します。

 新地域水事業会社の設立: 経営・技術企画・改築を主に担う SPC に加えて、新地域水事業会社(新OM 会社)を宮城県内に設立します。新 OM 会社は、本事業期間(20 年間)を超えて県内に存続することが可能な企業です。
新 OM 会社は、SPC と一体で事業を担うほか、無期限の水専門企業として地域人材を直接雇用し、長期的な視点で水プロフェッショナルを育成します。永続的な企業として従事者の長期的なキャリア形成を支援するなど、県民にとって魅力的な就職先となる企業運営に取組み、事業終了後も県内に人材やノウハウ、技術を根づかせます。

 みやぎの水を支える地域基盤の創出: 宮城県全体で、宮城県の水を支える体制を整えるため、積極的な地元人材の雇用、全国レベルの水技術ノウハウの地元企業への継承、水関連技術の共同研究・実験、災害時の対応体制の構築、地元企業への優先的な発注などを実施していきます。

 全体方針2 【信頼】 「安全・安心の仕組みと情報発信により信頼を醸成します」
宮城県や県民など本事業に携わる全ての関係者に対して、信頼性の高い安全・安心・安定の上工下水道サービスを提供し続けます。事業運営に関わる情報を積極的にわかりやすく発信することにより事業の透明性を高め、上工下水道に対する理解と信頼を醸成していきます。

 盤石な経営と技術による安全・安心・安定したサービス提供: 経営面においては、強固なガバナンス体制、構成員からの経営・技術サポート、災害に備えた事業継続マネジメント(BCM)の導入(提案項目 8 参照)、万が一の際の株主融資枠等による財務面でのサポートなど、企業経営を確実にする仕組みを構築します。
技術面においては、要求水準を上回る厳しい管理目標値の設定、センサー等による水質モニタリング、施設特性や重要度に応じたアセットマネジメントシステムの構築、突発的な故障に対応する保全(保守点検及び修繕)体制など、安定的な水供給と下水処理を途絶えさせない仕組みを構築します。

 高い透明性を確保する最先端のデジタル技術: 最先端のデジタル技術を活用し、経営、改築、維持管理等の事業運営に係る情報を一元的に集約・蓄積する情報プラットフォームを構築します。事業運営において生み出されるデータを有機的に結びつけて各業務の効率化を目指すだけでなく、安全・安心・安定に資する付加価値を創出するとともに、事業全体へ水平展開することによりサービス水準の向上を図ります。
さらに事業運営の情報を宮城県、市町村、ユーザー企業と情報プラットフォームで共有することで、説明責任を果たし、事業運営の透明性を確保します。さらに、ホームぺージ等を通じて、情報をよりわかりやすく、リアルタイムに発信することで本事業のステークホルダー(宮城県、市町村、ユーザー企業、県民等)とのコミュニケーションを積極的に行い、県民の信頼醸成に取組みます。

 全体方針 3 【革新】 「創意工夫と革新技術で質の向上と効率化を両立します」
構成員がこれまで培ってきた豊富なノウハウと技術力と本事業の特徴である 3 事業一体運営のメリットを最大限に活用し、慣例や固定観念にとらわれることなく、創意工夫と革新的な新技術を積極的に導入することで本事業の持続可能性を高めていきます。

 事業の効率化を可能にする創意工夫: 施設のアセットマネジメントに民間の創意工夫や技術革新を導入することにより、維持管理と改築の融合による事業全体の最適化を図るとともに、施設の安定性とライフサイクルコストの縮減を両立して健全な施設を次の世代へとつないでいきます。
維持管理業務においては、当グループ構成員の多種多様な維持管理実績に基づくノウハウと技術力を結集し、国内外の事業で得られたベストプラクティス(目的達成に最も効果的で効率のよい手法、プロセス、活動など)を積極的に本事業に導入します。

 20 年間を通じた継続的なイノベーションの開発・導入: 本事業期間(20 年間)を通じて継続的なイノベーションの開発・導入に取り組み、常に成長し続ける体制を構築します。技術的な外部有識者によって構成する「改善モニタリング委員会」を外部機関として設置し、業務改善の可能性がある領域を特定してイノベーションを促進します。

https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/853756.pdf

 

水に恵まれた日本でついに始まる「水道民営化」…待ち受ける「大きな落とし穴」

 6月15日から始まった“東北の雄”宮城県の県議会6月定例会で、水道3事業の運営権を民間事業者に売却するための関連法案を提出され、審議が始まっている。

これまで浄水場や、取水施設あるいは給水管の修繕など、業務の一部が民間委託されている例や、小規模な自治体での包括的な民間運営委託はあるが、県単位での水道事業運営権の民間事業者への売却は、全国初の試みだ。

人口減少、過疎化などによって、水道事業では不採算部門が増加している自治体も多く、公営から民営への転換が検討されている。水道事業の民営化は利用者にとって有益なものとなるのか――。

宮城県で進む「水道3事業の民営化」

「みやぎ型管理運営方式」と名付けられた宮城県の水道3事業の民営化が、山場を迎えている。今議会には、関連法案など29の議案が提出され、水道事業民営化に向けた最後の審議が進められる。

19年から1年以上にわたって検討が行われている同方式は、21年4月には水処理大手の「メタウォーター」を中核とした企業グループを優先交渉権者とし、県との間で基本協定書が締結されている。(参考:https://www.pref.miyagi.jp/site/miyagigata/

県はこの方式の採用により、20年間で水道事業にかかる経費を最大546億円削減できると試算している。しかし、水道事業運営権の売却に県民からの反対も根強く、市民団体などが反対の署名活動を行っている。

そもそも水道事業の民間運営は、18年12月に改正水道法が成立したことに始まる。

単なる官民連携とは違う

多くのメディアは「水道事業の民営化」と報道するが、厳密にはこれは間違いだ。

水道事業そのものを民営化するのであれば、設備、土地を含め事業全体が民間企業に移るが改正水道法で認められたのは、水道管などの所有権を移転することなく、水道事業の運営のみを民間企業に任せる「コンセッション方式」の導入だ。

この背景には、日本の水道事業の採算悪化がある。厚生労働省によると、人口減少などにより水道水の需要が減少しているため、料金収入は2001年度の2兆5463億円をピークに減少が続いている。さらに、50年後の需要水量は2000年度に比べて約4割減る見通しだ。

その上、水道管の老朽化も進んでいる。総務省によると、法定耐用年数を超えた水道管延長の割合は全国で15%にのぼる。水道水需要の減少と水道管の更新費用が、水道事業に重くのしかかっている。

「コンセッション方式」を導入すれば、水道事業の運営権を民間企業に売却することが可能になるため、自治体は売却代金により水道事業の赤字などを削減することが可能となる。

だが、「コンセッション方式」が単なる官民連携と違うのは、官民連携では官が経営主体になるのに対して、コンセッション方式は民間企業が経営主体になるため、事業計画、施策などに対する決定権は民間事業にある。

そして、そこには“大きな落とし穴”もある。民間企業が事業を営む以上、採算、利益を重視することにより、水道水の安全性が低下する危険性が懸念されるだけではなく、逆に水道料金の上昇が予想されるのだ。

海外では失敗例も

例えばフランスでは、パリ市の水道事業が民営化され、1985年から2009年の間に水道料金は約3倍に跳ね上がった。パリ市は水道料金の決め方が不透明などの理由で、2010年に水道事業を再公営化している。

「南アフリカ史上最悪の事件」と呼ばれる約25万人のコレラ感染は、水道事業を民営化したことで水道料金が急上昇し、水道料金を払えない貧困層1000万人以上が汚染された川の水を飲料水としたことなどにより起きた。南アフリカは結局、水道事業を公営に戻した。

 

米国のアトランタでは、水道を運営する民間企業がコストカットを徹底したために、水道管の破裂や水質悪化が相次いだ。

こうしたケースはあくまでも異例だ。しかし、水道事業が民間運営になることで、採算性や利益水準によっては、水道料金が上昇する可能性は非常に高いし、水道水の品質や安全性が低下する可能性があることは否定できない。

もちろん水道法では、水道料金を条例で定めた範囲内でしか設定できないようにし、国は水道料を含めた事業計画を審査し、不当に高い料金設定をしていないか検証することになっている。

だが、水道事業を1度民間企業に委ねてしまえば、その監視は難しくなる。パリの水道事業が再公営化されたのも、民間運営への監視が適切にできなかったためだ。

そして、もし、水道事業を運営する民間企業が経営危機に陥れば、事業が停止、すなわち水の供給がストップしてしまうケースもあり得る。

海外では水道ビジネスが激化

水道事業を民間運営にしたからと言って、水道水需要が回復するわけではないし、水道管更新などのコスト問題が解決するわけではない。しかし、民間運営であれば、コスト問題は確実に利用者に回ってくる。

「ウォーターバロン」(水男爵)とは、世界の水ビジネスをリードする企業に対するニックネームだ。

仏ヴェオリア・ウォーター社、同じくフランスのスエズ・エンバイロメント社、英テムズ・ウォーター・ユーティリティーズ社の3社は、ウォーターバロンと呼ばれ、2000年代初めには世界の上下水道民営化市場におけるシェアは7割を超えるまでになった。

宮城県の水道事業運営権売却の優先交渉権者となったメタウォーターは国内企業だが、世界ではウォーターバロンを中心に水道ビジネスの競争が激化している。

日本は水に恵まれた国だ。狭い平野の背後に、急峻な山々を抱えていることから、水量が豊富な川が多く流れている。その上、水道水は直接飲めるほど安全性が高い。

国土交通省の18年度「日本の水資源の現況」によると、水道水を直接飲める国は、世界に10ヵ国しかない。

だが、水に恵まれた日本でも、水道事業の危機が着実に迫っている。それは、少子高齢化に端を発した人口減少による水道使用量の減少と、法定耐用年数を超えた水道管の更新費用問題などによるものだ。

生活インフラは守られるのか

総務省の「水道財政のあり方に関する研究会」が18年12月6日に発表した資料によると、自治体の水道事業は、2016年度時点で簡易水道を含めて全国に2033。これらの水道事業の収支の状況は、2016年度において水道事業全体の収支は4044億円の黒字だが、128の事業(6.3%)が赤字となっている。この赤字事業のうち、105事業が上水道事業だ

さらに、前述したように、法定耐用年数を超えた水道管延長の割合は、全国で15%にのぼる。このため、水道利用量の減少と水道管の更新など設備更新の費用増加により、多くの自治体で水道料金の値上げをせざるを得ない状況に迫られている。

だからと言って、生活インフラである水道事業を、採算や利益を重視する民間運営とすることは、本当に妥当な計画なのだろうか。採算に合わない、利益の出ない地域の水道事業は、急激な料金の引き上げはもとより、サービスの停止すらあり得るのではないか。

水道事業の民間運営は、自治体や利用者が相応の監督能力があり、生活インフラとしての水道が守られていくことが大前提となるのではないか。

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